この漫画は主人公である女子ボートレーサー・戸田美波の視点から「ボートレース業界の今」を如実に表現しております。
なお、完全なるフィクションではありますが、実際に選手や関係者にガチで取材をしておりますので、一部に限りなく真実に近い内容も含まれています。
過酷な勝負の世界に生きる女子ボートレーサーの公私にわたるリアルな姿を美波をとおしてお楽しみください。今回の「なみじょ」は、愛知支部の出口舞有子選手にインタビュー取材をしたときのネタをベースにコミカライズしてみました。
打席に立つプロ野球のバッターと同じように、プロボートレーサーも一走一走が真剣勝負であり、絶対に負けるわけにはいきません。普段から練習を重ねて万全の体勢でレースに臨みます。
しかし勝負は時の運。実力や経験だけでは勝てない場合も多々あります。
そんなこともあり、レーサーの中には「人事を尽くして天命を待つ」の言葉あやかって、本番前に願掛けや縁起を担ぐためのルーティンワークをする選手も少なくありません。
実際、選手によって様々な願掛けやルーティンがあるようで、福岡支部の男子レーサーは節間中に「赤い下着」を着用する選手が多いとのこと。そのほかにも自前の呪文を唱えたり、鼻歌を口ずさんだりと、実に多種多様です。
ちなみに、愛知支部の出口舞有子選手のレース前のルーティンワークは「乗艇前に屈伸しながら口を大きく開けること」だそうで、うっかりこの作業を忘れるとスタート前にソワソワしてしまうんだとか。
これに対して漫画の主人公の美波のルーティンワークは『犬神家の一族』のワンシーンを彷彿とさせる「スケキヨ」スタイル。実際にレースでこんなことをしていたら審判員に叱責されることは火を見るよりも明らかですが、これはあくまでも漫画ですので悪しからず。
【出口舞有子選手のインタビュー記事はコチラ】