WBCで見事、世界一の座を勝ち取った侍ジャパンの戦いぶりに勇気と感動をいただき、「よし、次は自分の番だ!」と意気込んだドバイターフでしたが、絶対的なパートナー、ドウデュースが左前肢跛行のため出走を取り消し。3月9日に亡くなった、父ハーツクライにタイトルを届けるのは、次の機会まで持ち越しになってしまいました。

 京都記念を完勝。3月2日に行われた調教は絶好調。“馬って、こんなに速く走れるものなんだ”と、半ば驚き、半ば呆れるほど体調が良かっただけに残念です。

 しかし、です。これでドウデュースが終わったわけではありません。友道康夫先生の決断は、次を見据えて、無理をしないという判断です。今後については様子を見ながら、ということになりますが、世界との戦いは、これからです。

 必ず、もう一度、“強すぎる”と、皆さんが呆れるほど強いドウデュースを、お見せするので、期待していてください。

 ドウデュースの取り消しで、気落ちされた方もいたかもしれませんが、そのムードをはね返すように、26頭の日本馬がドバイワールドカップデーで躍動してくれました。

 デルマソトカゲが逃げ切ったUAEダービー(G2)では、4着までを日本馬が独占。ドバイシーマクラシック(G1)は、クリストフ(ルメール)が手綱を取ったイクイノックスが、デビューして初めてとなる、まさかの逃げで、ノーステッキのまま逃げ切るという衝撃的な勝利を飾りました。

 日本馬の強さは、こんなものじゃありません。

 メインのドバイワールドカップ(G1)では、川田将雅とコンビを組んだウシュバテソーロが、直線で末脚を爆発。2011年のヴィクトワールピサ以来となる2頭目の快挙を成し遂げました。

 日本は、野球も強いけど、馬も強い――自分が貢献できなかったことは残念ですが、最高に明るいニュースになりました。

 さらに、もう一つ。ホッとすると同時に、心からうれしかったのが、ドバイゴールドカップを制した、オブライエン厩舎に所属するブルームの勝利です。

 彼はドウデュースと同じキーファーズの松島正昭オーナーの共同所有馬で、2年前の凱旋門賞では、僕がコンビを組ませていただいただけに、うれしさは2倍、いや、3倍でした。

 気分一新、4月8〜9日の競馬です。8日、中山で行われるニュージーランドT(G2)、翌9日は阪神に移動して、武幸四郎厩舎のライトクオンタムとともに、牝馬三冠に向けた最初の一冠、桜花賞にチャンレンジです。

 枠順、天候、展開すべてを味方にした者だけが手にできる栄光に向かって準備は整いました。あとはゲートが開くのを待つだけです。

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