最高気温20.5度。雲に覆われた今年の函館競馬初日は、前日に降った雨の影響で、芝は稍重、ダートが重という条件でスタートしました。

 僕が騎乗した最初のレースは、2Rダート1700メートルの3歳未勝利戦。パートナーは、12月の新馬戦から4走し、3着、2着、3着、2着と惜しい競馬が続いていた美浦・伊坂重信厩舎のマーゴットミニモです。

 滞在の1700メートルは、この馬にとっては好条件で、うまくスタートできたら勝ち負けになる……と考えていましたが、思っていた以上のいい走りで、僕に13年連続となる函館の勝利をプレゼントしてくれました。

 この日の2個目、JRA通算4430個目となる勝ち星は、6Rダート1700メートルの3歳未勝利戦。ミッキーアイル産駒、四位洋文厩舎のダンツビガーです。

 レースはスタートで先手を奪い、そのままハナへ。道中、ずっと外を向いて走っている感じで、最後は首の上げ下げ勝負に。

 写真判定になりましたが、経験と技術、それに馬の頑張りでハナ差の勝利。応援してくださった北海道の競馬ファンの皆さんに、喜んでいただける結果を残すことができました。

――ヒヤヒヤした!? はい。その通りです。追っても進まず、後続の馬の脚音が迫ってきたときは、もう、内心ドキドキもの。勝ててホッとしたというのが本音です(苦笑)。

 そして、函館開幕週のメインレース、日曜日に行われた函館スプリントSは、弟・幸四郎厩舎のウォーターナビレラとのコンビです。

 昨年のオークスで原因不明の惨敗(13着)。距離1400メートルの京都牝馬S(14着)、スプリント戦の高松宮記念(16着)でも結果を残せず、復活は難しいのでは……という声が挙がっているのはもちろん、僕も分かっていました。

 しかし、です。僕も幸四郎センセイも、諦めてはいません。何か一つ、きっかけさえあれば――。新馬戦を勝った北海道での変わり身を信じての出撃です。

 結果は、またしても2桁着順となる10着。ただ、復活の兆しは見えました。ジョッキーとして、確かな手応えを感じています。次か、その次か、そのまた次になるのか。明言はできませんが、復活してくれるはずです。

 梅雨シーズン真っただ中で迎える今週末、6月24日、土曜は、函館。金子真人オーナー、池江泰寿厩舎とのタッグを組み、ゾンニッヒをパートナーに3歳以上オープンの青函S。翌日曜日の宝塚記念では、斉藤崇史先生、サンデーレーシングからジェラルディーナの騎乗依頼をいただきました。

 ファン投票13万9111票で第3位。1票を投じてくださったファンの方の熱い想い、オーナー、斉藤先生、厩舎スタッフの期待を背中に感じながら、全力騎乗でベストを尽くします。 春のGⅠも、これが最後。皆さん、競馬を思い切り、楽しんでください。

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