3月15日に、55歳の誕生日を阪神の調整ルームで迎えた翌日のことです。この日、最初の騎乗となった2RでV! これ以上ない、最高の誕生日プレゼントをいただきました。

 3コーナーから追い出したところまでは、作戦通り。予定と違ったのは、エンジンのかかりが遅く、ゴールまで、ず〜〜っと追いっぱなし。ジリジリと差を詰めながら、最後まできっちりと伸びていたので、次はさらに良くなりそうですが、55歳にはちょっと、しんどいレースでした(笑)。

 続く5Rでは、ウマ娘で知られる藤田晋オーナーの愛馬、ダイナカールを4代母に持つ超良血のラファミリアに騎乗。この日がデビュー戦とあって、体の作りもまだ緩く、ふわふわしているところもありましたが、最後の最後で差し返す勝負根性はさすがで、能力は高そうです。

 快進撃はまだまだ続きます。6Rをトーラスシャインで快勝。スタートがよく、ダッシュ力もあり、道中の折り合いもバッチリで、最後まで楽な手応えで勝ち切ることができました。この先、どこまで駆け上がるのか楽しみな1頭です。

 小春日和から、春雨に変わった17日の阪神競馬は、天気に合わせるように成績も一転。バースデー効果は1日しか持たず、苦笑いの競馬になってしまいましたが、また、気持ちも新たに競馬と向き合っていきたいと思います。

 ニュー武豊の第1弾、今週末は、2024年初となる海外挑戦。待ちに待ったドウデュースとのコンビ再びです。

 昨年は最後の最後、有馬記念の勝利で、人馬ともに溜まりに溜まっていたモヤモヤを吹き飛ばしたとはいえ、振り返ると試練、試練、また試練の年でした。

 最大目標を凱旋門賞に定めた23年。初戦となった京都記念を快勝したものの、続くドバイターフでは、現地入りした後に左前肢跛行を発症してしまい、出走が取り消しに。

 復帰後、秋の目標を国内の3戦、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念に変更しましたが、今度は僕が、レース後、腹帯を外そうとしたときに騎乗馬に右足を蹴られて負傷。

 これが思いのほか長引いてしまい、友道康夫先生、厩舎スタッフの皆さん、キーファーズの松島オーナー、楽しみにしてくださっているファンの皆さん、そして、誰よりも、ドウデュースに大きな負担をかけてしまいました。

 有馬記念の復活Ⅴで、モヤモヤは吹き飛びましたが、僕を待っていてくれたドウデュースへの借りは、まだ、半分も返せていません。

 スタートは、30日のドバイワールドカップデーに行われるドバイターフ。昨年のリベンジです。

 もちろん、簡単なことではありません。このレース4連覇を狙うイギリスのロードノースを筆頭に、強力なライバルがひしめいています。不安? とんでもない。今は、楽しみしかありません。

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