東京湾アクアラインを臨む浅瀬で、千葉県立中央博物館などの研究チームが新種のカニが生息していることを突き止めた。
場所は多くの家族連れでにぎわう潮干狩り場のそば。カニはカクレガニの一種で、黄色がかった褐色の体は脚を広げた状態で3センチと小さい。これまでオス1匹、メス3匹が見つかっている。
カニが生息していたのは、なんとゴカイが干潟の海底下に作ったトンネル状の巣の中。そのためこの新種のカニは、度々の調査にもかかわらず、これまで発見されることがなかったのである。
あまり知られていないが、一部のゴカイは砂の中にU字型の穴を掘り、そこを巣穴としている。巣穴は石灰化しているため、カニにとっては安全な棲み家だったようだ。
発見後、研究チームは4月に国際学術誌に論文を発表。発見した干潟の地名、「盤州干潟(ばんずひがた)」にちなんで、「バンズマメガニ」と命名した。

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