好調狙い馬予想 薮中泰人
池江厩舎の2頭の動きに明暗
上がり目たっぷりスターダム



ダービーでも注目を集める池江コンビだが、まず皐月賞2着のトゥザワールドは気配が物足りない。まだ疲れが抜けていないのか、硬さを感じさせる動き。

2週前追い切りも併走ではなく単走で5F70秒3。皐月賞時の2週前が同じCWで併走追い。6F84秒6-11秒8だったから攻めトーンも低い。危険な人気馬になる可能性はある。

トーセンスターダムは逆に上がり目たっぷり。ムダ肉が取れて動きやすい馬体に変化。変なテンションの上がりも今回はなく、精神面でも安定している。2週前追い切りも意欲的だ。2頭併せで85秒7-12秒6。追走する形から馬なりで併走馬を抜き去った。動きも本来のしなやかさが戻った。

皐月賞は中山の悪い馬場で闘志が萎えたが、もとより皐月賞よりダービー狙い。大きな変わり身が見込める。◎はこっちだ。

○はワンアンドオンリー。ダービー制覇は橋口師の悲願であり、春の大目標はここ。攻め過程を見ても、それははっきりとわかる。レース2週前時点で、すでに4本の坂路追いを消化だ。とりわけ2週前追い切りは併走で53秒2-12秒8の好時計も出た。皐月賞時の2週前が単走で56秒0だから、陣営の気合が見て取れる。肉厚の素晴らしい馬体をキープできているし、体の張りも文句なしにいい。

皐月賞は直線にかける競馬をした横山典。ゴール前の伸びが目を引いたが、本番はもう少し前めの競馬になるか。末脚が生かせられば、同馬にもダービー制覇の可能性は十分にある。

▲は牝馬のレッドリヴェール。馬体の維持がポイントになるが、桜花賞時よりも体つきはいい。その証拠に2週前追い切りは古馬オープンと意欲的な併走。それも馬なりであおって坂路52秒9が出た。非凡な勝負根性の持ち主であり、牡馬相手でも怖さがある。

上積みの点で不満があるイスラボニータだが、皐月賞の勝ちっぷりから上位評価。あとウインフルブルーム、ショウナンラグーン、ハギノハイブリッドと押さえたい。
(日刊ゲンダイ大阪記者)

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