いよいよ、北陸新幹線の開業予定日が、来年3月14日に正式決定した。この開業によって、東京-金沢間は最速で2時間28分で結ばれることとなった。

この新幹線開業は、北陸エリア(富山、石川、福井)の経済を激的に変化させることになるはずだ。

そもそも北陸経済は、関西経済との結びつきが強く、いわゆる“ヒト・モノ・カネ”の流れは、圧倒的に関西方面に向かっていたのが実情だ。そして、その最大の理由は、東京方面へのアクセス面の整備が大きく遅れていたからに他ならない。鉄道でのアクセスは、いったん新潟新幹線で越後湯沢まで出て、そこから第3セクターの「北越急行ほくほく線」を経由して北陸に至るルートが最短なのだが、このルートをとった場合、金沢まで最短で4時間あまりかかってしまう。

これに対して、大阪からのアプローチは、特急のサンダーバード(大阪発)を利用した場合、乗り換えなしで、金沢まで3時間弱で到達する。そして、この1時間強の差が、これまで非常に大きかったといえよう。このため北陸エリアの人たちの就職、進学は、これまで関西方面に向かうケースが多くを占めていた。

しかし、こうした傾向は、間違いなく一変することになるはずだ。つまり、北陸エリアの“ヒト・カネ・モノ”は、新幹線開業によって、その多くが東京方面に向かうことになるだろう。そして、その一方で、関東エリアから北陸方面へ向かう観光客が激増することも予想される。観光資源という点で、北陸エリアは、まさにその宝庫だ。これまでアクセスの悪さから、関東エリアからの観光客は、それほど多くはなかったが、今後、一変することになろう。

まさに、互いの地域にとって、「ウィン・ウィン」の関係になるはずだ。


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