反日感情で軌を一にする中国と韓国。そんな両国の経済が、まるで歩みを合わせるように"危機"に瀕している。
「21日、中国国家統計局が、今年7~9月期の国内総生産(GDP)の実質成長率を7.3%と発表しましたが、共産党幹部すら、その数字を信用していませんよ(笑)。実態はせいぜい3%でしょう」(通信社記者)

円安により日本からの直接投資の伸びが大幅に鈍ったこともあるが、中国経済の鈍化の最大要因は"不動産バブル"の崩壊だ。
「国を挙げて猛烈な投資が繰り広げられた結果、中国の不動産相場は過去10年間で10倍に高騰。しかし、ハコを作っただけで資金の回収がうまくいかず、大手建設業者ですら経営に四苦八苦しています」(経済誌記者)

中国各地を取材する評論家の宮崎正弘氏が、惨状をこう説明する。
「都市部でも工事現場のクレーンが止まっています。人は住んでおらず、まるで"ゴーストタウン"ですよ」そんな"末期的"状況を改善すべく、中央銀行である中国人民銀行は緊急融資に踏み切った。
「9月と10月、人民銀行は、円換算で合わせて12兆6000億円もの巨額資金を各種銀行に緊急融資した。これは、銀行に倒産寸前の企業を助けるための"つなぎ融資"をさせるためでしょう」(前同)

資金繰りを巡る動きは、これだけではない。
「地方債券や企業が少数の投資家向けに発行する私募債までも認め、もう"何でもあり"の状態になっています」(同)「国家デフォルト(債務不履行)」という言葉もよぎるが、同じく反日で鳴る韓国の経済も"虫の息"だ。
「15日、中央銀行は、民間の銀行に貸し出す際の政策金利を過去最低水準に引き下げました。4月のセウォル号沈没事故で広がった自粛ムードの影響で低迷した国内消費や、設備投資を回復させるための名目です」(全国紙経済部記者)

だが、裏を返せば、それだけ今の韓国経済を取り巻く環境が厳しいとの見方も。
「事実、最近1か月の韓国の外国為替・証券市場の下落は、アジアの主要新興国の中で最大を記録しました」(前同)
今年、対中国投資で、8年ぶりに日本を抜く見通しとなった韓国。
「韓国は自国の経済政策のみならず、落ち目の中国へ投資をするという"二重の悪政"を敷いている」(前出・宮崎氏)

"仲良し"中韓両国が、"共倒れ"の危機に瀕しているようだ。

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