ほんのひと昔前までは、「パソコン=若者が得意」というイメージがあったはずだが、いまや新しい風潮が生まれてきているのだという。

株式会社ジャストシステムが定期的に行っているインターネット調査から、「若者のパソコン離れ」という傾向が浮かび上がってきた。今年9月29日から10月2日にかけて行われた同社調査によると、スマホをメインの携帯電話として利用する15~19歳の男女が、パソコンからインターネットにアクセスする時間は1日あたり88.2分だった。1年前の同じ調査では143.9分だったというから、約3分の2に減少していることになり、「10代でパソコン離れが急加速」としている。

もちろんその原因はスマホの普及。画面サイズが5.5インチの「iPhone 6 Plus」をはじめ、いまや5インチ超の大画面タイプが続々登場し、ネット閲覧もゲームもスマホだけで事足りる状況になっている。「ミニパソコン」ともいえる高性能スマホがあれば、パソコンを使う機会が減るのは当然だ。とくに仕事でパソコンを使う必要がない10代の若者にしてみれば、「スマホだけで十分」なのだ。

このパソコン離れの状況にビジネスチャンスを見出しているのが、パソコン書籍の編集者だ。従来のパソコン解説本は購買年齢層が高めだったのだが、若者が就職する際にパソコン操作を覚える必要があるとなれば「あと2、3年で若者向けのパソコン解説書が売れる時代になるかも」と、密かに企画を進めているのだという。

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