美和 「政治とお金」の問題が再燃して、話題になっていますね。昔は、そのお金がどこから入ったか?が問題視されていましたが、今は政治資金にまつわる法律が整備されて“入り”よりも“出”の方が問題視されてきましたね。

宗男 政治資金というのは、パーティを開催して集めても、個人や企業・団体から献金をいただいても“税金のかからない”お金なんです。それゆえに「どこから入金され」「何に使ったか」という情報の透明性と公開をする義務があります。だから事務を取り扱う“会計責任者”がしっかりすること。 それと政治家本人も、監督責任を果たすことが大事です。ようは“お金の出入り”を正直に届け出すればよいことです。

美和 そんな折、今回は家庭内での予算争奪戦?にまつわるご相談です(笑)。

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~専業主婦 28歳 女性の方からのご相談~
ダンナが必要最低限しか家にお金を入れてくれません。家賃や光熱費、食費など生活で必要なことで使うともうほとんど残りません。私だってどこかに遊びに行きたいし、洋服だって買いたいし。なのでアルバイトやパートをしたいと言っても、外で浮気するんだろとかネチネチ言ってくるので、出る事もままならずです。ぜんぜん自由になるお金がありません。ダンナは俺が稼いだ金だからと自分の趣味や飲み代、パチンコなどにはふんだんにお金を使う癖に!

宗男 私はこの専業主婦の方に同情します!可哀相です!!一家の主(あるじ)というものは、稼いできたお金をまずはすべて妻に渡すべきです。ダンナはそこから小遣いをもらうのが、家庭のあり方だと思いますよ。

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美和 この相談者の方のダンナさん、なんか嫌な感じですよね?奥さんが仕事したいのを「浮気したいからお金が欲しいんだろ?」とか言うのは短絡的すぎますよ!(怒)

宗男 しかもパチンコなどの自分の趣味には使っているわけですから、家計としてもアンバランスです!給料は一旦奥さんに全部預けるべきです。そうすると奥さんが「ウチの給料で必要経費はこれ。あなたのパチンコのお金はこれだけよ」とか、うまく采配してくれますよ。奥さんが財布を持つという方が家庭内は安心だと思います。

美和 よく、女性の方が「締まり屋さん」って言いますものね。

宗男 女性の方が“バカ遣い”しないし、堅いですよ。男たるもの「一家の大黒柱」として、給料袋の封は切らずに妻に渡すことです!

美和 宗男先生が議員秘書として永田町に入った昭和40年代は、お給料は、やはり“給料袋”でもらっていたのですか?

宗男 もちろん給料袋に入った現金です。うちの事務所なんか、今でも振込ではなくて給料袋に入れて現金で手渡していますよ。

美和 ええ~っ!!?

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宗男 何故かというと、給料を現金で渡すというのはお金のありがたみが分かるということ!振込では“心”がなくなります。それに働いた実感やお金の尊さが伝わりません。「ご苦労さん」という“心も込める”意味でも、ボーナスも手渡しです。「オーイ、お前ら現金だよな?」

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秘書 はい。給料袋の現金でいただいています!

美和 今時手渡しとは!鈴木宗男事務所、恐るべし!!宗男先生のこだわりですね。。

記者 今の20代は「夫婦別会計。お財布も別」というのが珍しく無いそうですよ。

美和 わかりますね!私だったら「こんな無駄遣いしてるのか~?」なんて思われたくないもん(笑)。

宗男 余裕がある夫婦だったらまだしも、お金なんてナンボあってもすぐ無くなるものなんですから。20代の夫婦なら、一般的には少ない稼ぎです。支出は奥さんに任せたほうが良いですよ!

美和 宗男先生は、奥様とは“お財布”はどうだったんですか?

宗男 私は全部女房に渡してました。それでウチのは無駄遣いもせず、貯蓄もしてくれていましたね。

美和 すごい「内助の功」ですよ!今どきそんな女性なかなかいません!!

宗男 私が検察に捕まった時も、家計はきちっとしていましたね。

美和 でも宗男先生みたいに“資金調達”がうまい方は、家計が火の車になったとしてもどこからかお金を調達してきそうですので、普通の奥さんだったらどんどん使っちゃいそうです(笑)。

宗男 振り返ると私自身は、個人的なお金を遣う時間もなかったね。お金の事で女房に怒られたのは、ツマラナイ政治家にお金を配ったことですね(苦笑)。

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美和 すごい爆弾発言!あえて誰とは聞きませんが(笑)。

宗男 「あなたが捕まってた時、“あのお金”があったなら安心だったのに」なんて女房に冗談で言われました(笑)。

美和 その渡した政治家さんは、もうお亡くなりになったのですか??

宗男 いやぁ、まだ永田町でブイブイ言ってますよ!面倒見たのはまだ慕ってきますね。“施し”を与えれば、お金は回るものなんです!お金は還ってきます!!

美和 経験を積んだ賢者の方々は、皆さんそう仰います。深いお言葉です!「政治家とお金」は切っても切れない縁ですが、バラマキというのではなく“施す”のですね?逆にお金を回さない、つまり“ケチな政治家”はいましたか?

宗男 元総理の海部さんなんか、永田町では「趣味は定期預金」なんて陰で呼ばれていましたね。よくハマコー先生※故 浜田幸一 元代議士 から「なんぼ貯まったか?」なんて冷やかされていましたよ(笑)。

美和 だから総理として短命だったのでしょうかね?

宗男 いずれにせよ、この相談者の方の家庭は、奥さんが財布を握らなければダメですよ!“家庭内財務大臣”に奥さんがならなければいけない。そしてダンナさんには「喝」を入れたいですね!!「私に一旦財布を預けてください」と、まずはきっちり話し合うことです。

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美和 そこから奥さんが主導権をにぎっていけば、家計にも良いし、ダンナさんの“偏見”も徐々に治っていくということですね。

宗男・美和 一件落着! 困った時は「ムネオ先生に訊け!」


鈴木 宗男(すずき むねお)プロフィール
1948年1月31日生まれ
政治家。北海道出身。拓殖大学政経学部在学中より、故・中川一郎元衆議院議員の秘書を務める。1983年に自由民主党より出馬し、衆議院議員に初当選。防衛政務次官、外務政務次官などを務める。
また1997年には国務大臣として北海道開発庁長官、沖縄開発庁長官を歴任。2002年に自民党を離党。
2005年には新党大地を結成。代表となり、その年衆議院議員に返り咲く。防衛・外交の論客として鳴らす一方、その人情味溢れ、愛されるキャラクターは、歌手の松山千春をはじめとしてシンパが多数。ムネオの愛称でも知られる。
娘は衆議院議員の鈴木貴子。

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