11月16日、東北楽天の本拠地・コボスタ宮城で巨人対阪神OB戦が行われた。締め切りの関係上、試合の詳細は報じられないが、江夏豊氏、江川卓氏、掛布雅之氏らが参加し、かなり豪華なものになったはずだ。
大物OB選手が参加した試合だったが、記者の注目ナンバーワンは、松井秀喜氏(40)だった。それもそのはず。松井氏が巨人のユニフォームに袖を通すのは、ヤンキースに移籍した2002年以来、実に12年ぶりのことだったからだ。

「昨年の国民栄誉賞受賞時にも、ミスターと並んでユニフォーム姿になりましたが、試合や練習で巨人のユニフォームを着るのは退団以来初めてのことですよ。実は松井は、これまで頑なに巨人のユニフォームを着ることを拒んできたんです。今年の宮崎キャンプで臨時コーチを引き受けた際も、球団が用意したユニフォームには袖を通さず、ジャージ姿でしたからね」(スポーツ紙デスク)
ただし、巨人のユニフォームでなければ喜んで着る。
「宮崎キャンプの直後に、同じく臨時コーチとして参加したヤンキースのキャンプでは、背番号55が入ったピンストライプ姿を披露しているんですよ」(前同)
松井氏が巨人のユニフォームを拒む理由とは、「巨人監督就任を既成事実にされたくないから」だと、球界関係者は語る。

「松井は現役引退直後から、巨人首脳に何度も将来の監督就任を打診されています。巨人サイドは、15年シーズンにコーチとして入閣させ、16年に監督にする計画で動いていましたが、松井が一向に首を縦に振らないため、ここにきて方針を変えたようです」(球界関係者)
来季から高橋由伸がコーチを兼任することが報じられたのが、その証拠。ただ、これ、巨人が松井監督を諦めたのかと言うと、さにあらず。
「"原の次は松井"が現在でも巨人の悲願。コーチ兼任が発表された由伸自身も、周囲には"僕の前に松井さんですよ"と話していますからね」(同)

当の松井も、監督業に興味がないわけではないようだ。
「巨人、ヤンキースでのコーチに加え、先日は、ドミニカを訪れて少年たちを指導しています。ただ、これは未完の大器を発掘に行った可能性もある。松井が熱心に視察をしたドミニカのウインターリーグは、"メジャーリーガー製造工場"と呼ばれる人材の宝庫ですからね」(スポーツライター)
さらに、こんな仰天話もあるという。
「巨人は"ジーターをコーチにするから監督をやってくれ"と、松井に打診しているようです。松井とジーターは大の親友。ジーターも近い将来のヤンキースの監督候補。古巣で指揮を執る前に、巨人で指導者修業という名目ですよ」(前同)
焦る巨人にとって、今回のOB戦は渡りに船。
「巨人のユニフォームを着るタイミングで監督就任を迫れば、松井も折れるのではという読みですね」(同)
なんとも強引な計画――吉と出るか、凶と出るか!?

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