いよいよ新年を迎えるということで、近くの神社に足を運び、神様に旧年に無事に過ごせたお礼やその年のお願い事をして心機一転。初詣が恒例行事という方も多いだろう。
とはいえこの初詣、意外に知られていないのが、正しい参拝のマナーだ。鳥居の歩きかたや柏手など、見よう見まねでやっている人がほとんどだという。ならばということで、ここでは基本的な参拝の手順について触れたいと思う。

参拝の流れ
神社における参拝の流れは次のとおり。

1 参道
境内に入る前は衣服を整え、一番外側の「一の鳥居」から順にくぐって参道に入る。
なお、鳥居をくぐるときは軽く一礼、参道の中央は神様の通り道とされているので、左右どちらかに寄って歩くこと。

2 手水舎
ここで身を清める。まずは右手に柄杓を持って水を汲み、左手にかけて清める。
次は左手に柄杓を持ち直し、右手を清める。
再び右手に柄杓を持ち、左の手のひらに水を受け、口をすすぐ。
もう一度左手に水をかけて清める。
使用した柄杓を立てて、柄の部分に水を伝わらせて清め、元の位置に戻す。
なお、柄杓は参拝者みんなが使うので、直接口を付けないこと。

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3 参拝
拝殿の正面に立ち、軽く会釈をして鈴を鳴らす。神様に自分が来たことを知らせると同時に、邪気を祓う力もあるとか。
次に、賽銭箱にお賽銭を入れるが、静かに入れること。また、お賽銭の額は
一般的に「ご縁=5円」だと縁起がいいとされている。財布にないなら、50円
や500円にするケースも多い。なお、10円は「とおえん=遠縁」と読めることから、じつは好まれないとか。その際は、1円を足して「11円=いい縁」というようにすればOKだ。
お賽銭が終われば「二拝二拍手一拝(二礼二拍手一礼)」。最初に2回頭を下げて神様への敬意を表し、胸の高さで手のひらを合わせ、右手を少し下にずらして二拍手。その後は、指先を合わせて祈りを込めながら下におろす。最後は一拝して拝殿を後にする。

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神社によっては作法が異なる場合もあるが、これが一般的な作法だ。難しいものではないから、さっそく実践していただきたい。

なお、初詣といえばおみくじ。これには諸説あり、凶だとおみくじ結び所に結びつけ、吉は持って帰るということが多いが、そこは人ぞれぞれ。教訓を戒めるために持ち帰るのもありだ。ただし、最後は神社に持っていき、お焚き上げをお願いしたい。これはお守りも同様で、自宅などで処分しないこと。専用の箱を設置している神社は多い。

最後に、「初詣でいくつ神社を回るのはNG?」という疑問もあるようだが、神社にはそれぞれ神徳があり、それらにあやかりたいと願うのだから、何社まわっても構わない。いくつも足を運ぶと「神様に失礼」「神様がケンカする」ということも聞くが、そもそも神様の器は、それほど狭くないのでご安心を。

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