オヤジといえば、若い女子たちからは「キモい」「ウザい」と嫌厭の対象とされる生き物だと言われていますが、いやちょっと待て。最近の二十代女子に好みのタイプを尋ねると「オジサンが好き」という答えが返ってくることが驚くほど多いのです。なぜ彼女たちは恋愛対象として、あえて中年男性を好むのか。その謎に迫るべくリサーチしたところ、若い女子に好まれるオジサン像には、いくつかの共通点があることがわかりました。

1.可愛げ
「老眼のためスマホを遠ざけて見る」「居酒屋で飲んでいる最中にトイレに立った時に、足元が覚束ずに転びそうになる」「猫舌で熱いお茶を飲めずにフーフーと息をかけて醒ましている」といった姿に萌えるという声が。若い女子からすると、中年男性は「目上の人」。しかし、その立場にありながらも素のダメっぽいところが垣間見えた瞬間、「可愛い!」と女子を萌えさせるギャップが生まれるのです。

2.かっこつけていないこと
例えば、デートで行く予定だった店が、目の前まで来て休みだった場合に、まだ自分の中の「かっこつけ」の自意識が拭いきれていない若い男性は、焦りを覚えて、タラタラといらない言い訳をしがちですが、これは逆に女性に気を遣わせる結果に。一方で、とうの昔に「かっこつけ」のプライドを捨て去ることのできているオジサンは「仕方ないね、じゃ、別の店に行こうか」と、さっと切り替えて別の提示が出来ます。このような、オジサンのほどよく肩の力が抜けているところが、逆にかっこよく感じるという若い女子は多く、また、自分が若いイケメンじゃないことがわかっているゆえの控えめな態度も、好感度が高いのです。

3.クンニをしてくれる
ネットでググれば、すぐに無修正の女性器が見れるようになって、ありがたみが失せた弊害か、社会の潔癖化が原因か、とにかく「若い男子はクンニをしない」というのはよく聞く話。また、若い男性とオジサンとを比べた場合、若い娘の女性器に対して感じるありがたみは、雲泥の差であることも想像に難くありません。そんな、ただでさえ女性器の貴重さが身に染み付いているオジサンが、貴重な若い娘の女性器という僥倖に預かった場合、その愛でっぷりもひとしお。まだGスポットが開発されていないことの多い若い女子にとって、クリトリスを舐めてイカせてくれるオジサンのセックスが好評なのも当然の結果です。

4.加齢臭
以外と多いのが匂いフェチの女性。古本屋にいるような、枯れた匂いに安心感を覚えるそうですが、しかし、あまりに臭いのはやっぱりNG。ニンニク臭や二日酔いの胃からあがってくる臭い、腋臭などは残念ながらあまり受け入れられないようです。一方で強烈にヤニ臭いのは厳しいけれど、薄い煙草の匂いにはトキメクという声もあります。

5.知らない世界を知っている
かつては若い娘が年上の男性に求めるのは、フレンチ、シャンパン、シティホテルといったキラキラとしたラグジュアリーな世界の提示でしたが、嗜好がカジュアル化した現代の女子たちは、そんなものを望んではいません。むしろオジサンたちの聖地である赤ちょうちんの居酒屋などに興味深々。渋くて旨いつまみとともに、バイスサワーやキンミヤ梅割りといったちょっとツウなお酒を進めると「こんな世界、知らなかった!」と大喜びなのです。

かつて中年男性の魅力といえば経済力と包容力と言われていましたが、現代の女子たちが求めるのは、むしろオジサンが「等身大まで降りてきてくれること」。恋は遠い日の花火……なんて諦めずに、「オジサン好き女子」を探してアタックをしてみてはいかが!?

(文・大泉りか)

PROFILE
1977年東京生まれ。官能小説家。SMショーのM女やキャットファイターなど、アンダーグラウンドな世界にどっぷりと浸った20代を過ごす。’04年に『ファック・ミー・テンダー』(講談社)よりデビュー。以後、官能小説や女性向けポルノノベルで活躍する。

公式brog:http://blog.livedoor.jp/ame_rika/

Twitter:@ame_rika











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