好調狙い馬予想 薮中泰人
連覇を狙うコパノリチャード


今週から春の阪神競馬が始まる。
まず日曜日の阪急杯はGⅠ高松宮記念をにらむGⅢ戦。7Fに距離変更された2006年以降、目立つのがリピーターの活躍だ。07年3着、08年2着はスズカフェニックス。08年の勝ち馬、ローレルゲレイロは翌年も2着に好走した。12年の勝ち馬マジンプロスパーもこのパターン。翌年もしっかり連絡みした。
阪神1400メートルを自分の庭にしていたサンカルロに至っては10年3着、11年1着、12年3着。そして昨年も2着に食い込んでいる。

舞台がマッチするタイプには今年も十分な注意がいる。
昨年の勝ち馬はコパノリチャード。ここでステップアップし、続く高松宮記念も制した。その後は極悪馬場を走った疲れからか、本来の走りができなかったが、同じ阪神1400メートルの舞台だった阪神Cで復調を告げる2着。阪神C→阪急杯の日程も昨年と同じだ。
中間気配もいい。初時計は2月8日の坂路57秒2、11日に53秒3-13秒1を馬なり、15日は56秒5、上がりをシャープに伸ばして2F25秒4-12秒4だ。体も締まってきて、これなら直前に51秒台の速い時計が出せる態勢か。
武豊と2走前からコンビを組み、阪神Cは3番手からハナ差2着、"同型"ミッキーアイルがどうやら控える作戦を取りそうで、単騎ハナから昨年と同じ逃げ切りまである。

昨年3着のレッドオーヴァルも有力。その後は6F戦オンリーで戦って札幌で準オープン特別を勝ち、GⅢキーンランドC2着、GⅠスプリンターズC3着と健闘している。ただし、差す形になる分、7F戦のほうがやっぱりベター。1週2本の坂路調教を3週連続で続けており、直前にラスト12秒前半の時計が出ればOK。阪神コースも桜花賞2着の得意なコースだ。

穴はマジンプロスパー。
4か月ぶりだった前走のシルクロードSは14キロ増の太めで11着と動けなかったが、この時期から動きが活発になるタイプ。2度走って1、2着の阪急杯で復活の一発があっていい。

中山で行われる中山記念は関東馬が圧倒的に優勢だが、西の期待はステファノス。伸び盛りのディープ産駒で、仕上がりも早いタイプだ。

土曜日のアーリントンCはマイル戦で争われる3歳重賞。注目はナリタスターワンだ。デビュー勝ちのあと一息入れた前走の特別戦も勝って2連勝。好位にすっと付けられるセンスの良さが魅力だ。一度使って動きも素軽くなっており3連勝の目も十分にある。


(日刊ゲンダイ大阪記者)

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