5月18日、大リーグ・マーリンズに所属するイチロー(41)が新たなる"勲章"を手にした。
「この日のダイヤモンドバックス戦で、イチローは他の選手が欠場のため、急遽、8番センターでスタメン出場。その1、2打席で連続安打を放ち、伝説のスラッガー、ベーブ・ルースと並ぶメジャー通算2873安打を達成しました。これはメジャー歴代42位の安打数です」(メジャー担当記者)

メジャーリーグ評論家の福島良一氏は、こう評する。
「現在、これだけの安打を打つことが、どれだけ大変なことか。ルースの頃はバッター有利な時代ですが、今は投高打低の時代です。41歳の今もコンディションを保っているのは、徹底した体調管理の賜物。ケガをせず、常に高いパフォーマンスを見せるのは一流選手の証ですが、ここまでの選手は、メジャーの歴史の中でも何人もいません」

年齢に逆行するようなその活躍は、ストイックなまでのトレーニングがあってこそ。
「オリックス時代のイチローは、"体を大きくしたい"と筋トレに熱心な時期もあったんですが、途中で柔軟性を重視するようになった。それを支えているのが、"イチローマシーン"として知られる、独特のトレーニング器具です」(球界関係者)

イチローが愛用するマシーンは、日本のトレーニング研究会社・ワールドウィングエンタープライズ社製。彼はアメリカの自宅や日本の実家などにマシーンルームを作り、これらの器具を設置。ヤンキース時代には、交渉して器具一式を揃えた"イチロージム"をヤンキースタジアム内に作ってもらったほどだ。

「オフになれば、マシーンを使って筋肉や関節の柔軟性を重視したトレーニングを日に3回やるほど徹底しています。加えて、かつては"3食カレー"という都市伝説を生んだ偏食生活も、だいぶ改善されたそうですよ。ただし、毎日のユンケルは10年以上、続けていますけどね(笑)」(同関係者)

今や、メジャーでもレジェンド選手として尊敬を集めるイチロー。だが、驚異の肉体を持つ男にとって、ベーブ・ルース超えも一つの通過点でしかないようだ。
「当面の目標はメジャー通算3000本安打でしょうね。さらにその先には、メジャー通算最多安打であるピート・ローズの4256本という大記録もあります。ただ、通算安打数や10年連続200本安打など、これまで積み上げた記録だけで、イチローがアジア人選手初のメジャー殿堂入りを果たすことは、間違いありません」(前出の福島氏)

イチローの伝説は、まだまだ続く――。

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