ノーベル賞作家の川端康成は、変わった金銭感覚を持っていました。
「金はある者が出せばいい。なければ払うな」がモットーで、さまざまな金銭エピソードを残しています。「欲しい」と思ったら我慢できず、あとさき考えずに発注。支払いが滞って借金取りが自宅にやってきても泰然自若。「ないものはない。いずれ払います」と言ったきり無言を貫き、相手があきらめて帰るまで、何時間でも対峙していました。

代表作の『伊豆の踊子』は伊豆の旅館に籠もって執筆しましたが、宿泊費は出世払いということにして結局、未払いのままになっています。

ノーベル賞が決まったときは賞金をアテにして、書画骨董を爆買い。当時の賞金は2000万円ほどでしたが、川端が買った品物の総額は1億円を超えていたそうです。
もし、輝くような文才がなければ、社会生活不適合者の烙印を押されていたかもしれません。

しかし川端の文才は、子どものころから称賛されていたわけではないようです。残っている中学時代の成績表を見ると、作文の点数がイマイチなのです。全生徒88名中、川端の作文は何番目と評価されていた?

(1)63番目
(2)72番目
(3)86番目


答え :(3)

出題:浜川卓也

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