7月開催の「オールスターゲーム」ファン投票の中間結果が、5月25日に発表された。その中で最も注目を集めたのは、3万2458票と、セ・パ両リーグ通して最多票を獲得した西武・森友哉(19)だった。

「森は、22日に発表された5月度の日本生命月間MVP賞のパ・リーグ打撃部門で、候補になる活躍。交流戦も含めて全48試合(27日時点)に出場し、打率・290(リーグ13位)、打点28(リーグ10位)、ホームラン9本(リーグ7位)と、高卒2年目とは思えない成績です。すでに西武打線の中心を担う存在です」(スポーツ紙記者)

高校野球の名門、大阪桐蔭高校出身で、2年生のときには、阪神の藤浪晋太郎投手とバッテリーを組み、甲子園で春夏連覇と活躍。だが、プロ入り後すぐの活躍は"想定外"だった。
「西武は当初、ドラフト1位指名に現オリックスの東明大貴投手を考えていたが、甲子園の人気者で強打が魅力の森を1位指名。現場は即戦力の投手を希望していたが、球団側は花のあるスター選手を獲ることで、集客につなげたかったようです」(球団関係者)

だが、フタを開けると、高卒2年目で2桁本塁打達成が目前に迫る大活躍。これは1964年に始まった現行のドラフト制度以降、史上5人目となる快挙だ。
「これまで、この記録を達成した選手は4人。清原和博(元西武)の31本(1年目)、松井秀喜(元巨人)の11本(1年目)、掛布雅之(元阪神)の11本(2年目)、大谷翔平(日ハム)の10本(2年目)と名選手ばかりです。今のペースでいけば、森の"掛布超え"は確実です」(前出の記者)

本来は捕手の森だが、西武には不動の正捕手・炭谷銀仁朗がいる。そのため、森は開幕から46試合、DHで出場した。さらに、
「26日からの交流戦は、セ・リーグ主催の試合でDH制が採用されないため、起用方法がどうなるか注目されていた。あの打撃力が代打要員ではもったいないとの判断で、急造ライトとして出場することになりました」(同記者)

ライト起用の裏には、球団内での森の"高評価"があるのは間違いない。
「コーチ陣からは"清原を超える逸材"との声も上がっています。柵越えを連発する、あのパンチ力があれば、清原の通算525本塁打超えも夢ではありません。実際、宮地打撃コーチが森の打撃センスを"天才的"と絶賛したほどです。普通の高卒選手は金属バットから木製バットに持ち替えると苦労するもの。なにせ、日ハムの中田翔選手ですら木製バットに慣れるのに3~4年かかっています。森の本塁打量産は驚異的です」(ある球団OB)
さらに、本業の捕手としても森への期待は大きい。
「今はキャッチングや配球は、一軍のレベルには達していません。ただ、それは炭谷が元気な間に覚えればいい話。将来的には打てる名捕手として、野村克也、阿部慎之助(巨人)と肩を並べるでしょう」(同OB)

攻撃・守備の要となり、西武の黄金時代"再来"の立役者となれるか。若獅子の今後に期待しよう。

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