6月14日に放送された『ワイドナショー』(フジテレビ系)にて、6月11日に発売された神戸連続児童殺傷事件加害者・少年Aの手記『絶歌』(太田出版)を巡って、出演者たちが各自の意見を述べた。
番組ではまず被害者の父親が発表した手記を紹介した。
―――(以下全文)―――
「加害男性が手記を出すと言うことは、本日の報道で知りました。
彼に大事な子供の命を奪われた遺族としては、以前から、彼がメディアに出すようなことはしてほしくないと伝えていましたが、私たちの思いは完全に無視されてしまいました。何故、このように更に私たちを苦しめることをしようとするのか、全く理解できません。
先月、送られてきた彼からの手紙を読んで、彼なりに分析した結果を綴ってもらえたことで、私たちとしては、これ以上はもういいのではないかと考えていました。
しかし、今回の手記出版は、そのような私たちの思いを踏みにじるものでした。結局、文字だけの謝罪であり、遺族に対して悪いことをしたという気持ちが無いことが、今回の件で良く理解できました。
もし、少しでも遺族に対して悪いことをしたという気持ちがあるのなら、今すぐに、出版を中止し、本を回収して欲しいと思っています。
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番組MCでお笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志はこの手記に対し「被害者のお父さんがここまで言うなら僕は読まないですね」とコメント。
坂上忍は「この件に関していうと原作者は少年Aなんでしょうけれども、亡くなられたお子さんも、遺族の方々も、もう一方での原作者だと思うんです。なぜその人たちに了解を得ずに、初版で10万部刷るのかさっぱりわからない。担当者の方にOKを編集長が出したのかわからないですけど、僕がその立場だったら無理ですね。勇気ないです」と続けた。
これに対し、武田鉄矢は「酒鬼薔薇っていう男が30代になって、何を考えているのかっていうのは、少年犯罪を分析する上で貴重な例となるのでは」とコメント。
しかし坂上忍はさらに反論。「でも、それって出版する必要あるんですかね?」「ヘタすると、若い子たちが読んだら(犯罪の)助長になりかねない」「僕は“読まない”ということしかできない」と自身の見解を述べた。