競馬新理論 井崎脩五郎
エリザベスは「リ」「ズ」
エリザベス女王杯というと思い出すのは、2009年の超大穴。
単勝オッズが77.1倍のクィーンスプマンテが、緩ペースでそのまま逃げ切ってしまったレースである。馬単がなんと25万円余りもついた。
3歳以上で行われるようになった現行のエリザベス女王杯(1996年以降)で、レース名にうってつけの「クイーン」あるいは「クイン」を名乗る馬は、のべ5頭が出走して〔1013〕という成績。連対したのは、あの2009年のクィーンスプマンテだけである。
なぜ、あのときのクィーンスプマンテは大駆けが可能だったのか。
新理論で考えると、あのときクィーンスプマンテが入った4枠にはカワカミプリンセスが同居していたことが大きい。「クィーン」と「プリンセス」の同居。すなわち、王室が強調されていたのである。この強調材料が決め手になったのではないかと思う。
となると、今年のクイーンズリングは相当にくさい。現行のエリザベス女王杯で、クイーンを名乗っているうえに、オーナーが女性というのは、この馬が初めてだからだ。これは決め手になりうる強調材料だと思う。
かつてエリザベス・テーラーがリズと呼ばれていたように、リズはエリザベスの略称だが、このクイーンズリングという名前には、「リ」「ズ」のふた文字が刻まれているのも大きい。

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