“意外な配役”で拡散を図る下町ロケットの新手法がスタンダードに?の画像
“意外な配役”で拡散を図る下町ロケットの新手法がスタンダードに?の画像

 新章になって盛り上がりを見せていく『下町ロケット』(TBS系)に、今度は元フジテレビアナウンサー・高島彩(36)が新たに仲間入りすることが発表された。今回高島が演じるのは、医療事件専門のフリージャーナリスト兼ノンフィクション作家の咲間倫子で、今後のストーリーにも大きく関わる役とのこと。連続ドラマへの初出演として話題となった高島だが、そういった新キャスト発表のたびにニュースとして取り上げられる『下町ロケット』の“配役の妙”はドラマ業界でも注目されており、今後のスタンダードになっていくのではないかと予想する声もあがっている。

「前半に出演していた真矢みき(51)、恵俊彰(50)はいずれもTBSにて情報番組のMCをしています。そのため自身の番組内でたびたび告知が出来ていたんですが、そういったドラマ視聴者層以外への訴求に関して『下町ロケット』は抜群に巧いんです。お笑い芸人から特撮系イケメン俳優、ロックミュージシャンまで、あらゆるタイプの芸能人をドラマに紛れ込ませて、ドラマファン以外の層を意識しています。局の協力がないと実現出来ない力技ではあるんですが、結果的に『次は誰が出てくるんだろう』と視聴者を食いつかせることに成功してますよね」(芸能記者)

 バカリズム(40)、今田耕司(49)、春風亭昇太(55)、東国原英夫(58)、ルー大柴(61)など、『下町ロケット』には数々の芸人が出演し話題となっているが、今期はもうひとつ、それと同じキャスティング方式を採用しているドラマがあると前述の記者は話す。

「友近(42)、笑福亭鶴瓶(63)、吉本新喜劇の辻本茂雄(51)など『あさが来た』(NHK)も同じく芸人をキャスティングして話題になっているんです。だいたいどの朝ドラでも第10週目あたりからは物語が動かなくなって、視聴率が低下していくのですが、『あさが来た』では、ちょうど10週目に落語家の桂文珍(66)がうどん屋の亭主として1シーンだけ登場してました。あまりの違和感に視聴者は驚いたんですが、そこからは『次は誰が出るんだろう?』なんて、つい気にするようになってしまいましたね。『下町ロケット』とくらべて、こちらは拡散目的よりも、製作陣の純粋な遊び心でしょうが、結果的に大成功したキャスティングとなりました」(同)

 同氏は、「今後は芸人やアナウンサーだけでなく、スポーツ選手やユーチューバーまでドラマに出てくる可能性もありますね」とも予想する。爆発的な人気を誇るスターが不在だといわれる現代のドラマ事情。キャスティングにも時代に合わせたやり方があるのだろう。(大曽根美代子)

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