日経新春杯は好走するために必要な特定の属性があるというよりは、いくつかの好走パターンが並存するという印象のレースだ。一つめは、前走GⅠ組。普通は有馬記念で一区切りをつけて休養に入るが、前年秋シーズンの使い出しが遅れるなどして状態面に余裕のある馬や、JC→有馬記念には挑まなかった明け4歳馬が、ここで好走することがある。二つめは、上がり馬タイプ。ただ、準オープンから来る馬は最近だと人気になってしまうこともあり、1000万条件からいきなり来た2013年のカポーティスターくらい、意外性がないと穴馬券にはならない。三つめは、二つめのグループと一部重なるのだが、京都適性の高い馬だ。他場からコース替わりでここを使うケースは多く、それゆえ他場より京都のほうが適性ある馬が、良い馬券になりやすい。

 では、今年の想定馬に照らすと、どうだろうか。前走GⅠ組は天皇賞・秋以来となる△ダコールがいるが、同馬はGⅠ常連ではなく背伸びして天皇賞に出た馬。昨年の日経新春杯では人気より走った(8番人気5着)が、一つ齢を取ったうえに持ちハンデが重くなっていることを考えると、馬券の中心には据えづらい。上がり馬タイプには◎シュヴァルグランがいる。1番人気で3連勝中なので売れすぎる危険はあるが、オッズが分からない執筆時点では、とりあえず中心としておきたい。この馬が良いのは、単なる上がり馬ではなくハーツクライ産駒ということだ。ハーツクライ産駒は成長力があるので、古馬になってどんどん上を目指せる面がある。一般的には阪神芝>京都芝なのだが、このレースについては前述したカポーティスターも走っているし、コウエイオトメが人気薄で2回4着しており、相性の悪さは感じない。オープン定着組では○サトノノブレス。昨年の日経新春杯では人気を裏切ったが、当時はGⅠを二つ使ったうえでの休み明け6戦目。今回は半年以上休んだところを起点に、GⅡばかりで4戦目。前走、前々走も好走している。

 このレースとの相性ということでは★アドマイヤフライトだが、明け7歳という年齢が少し引っかかるところ。それよりは明け4歳▲レーヴミストラルの伸びしろに期待したほうがいいだろう。前走も着順は悪かったが、着差はそこまででもなかった。

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