京都記念の過去10年について前走レース別成績をとってみると、着度数でトップは有馬記念組の〔4・2・3・7〕。次が香港ヴァーズ帰りの〔2・0・0・0〕となっている。それより下を見ても、やはりGⅠを使われてきた馬は強いという印象だ。前走が海外を含めたGⅠレースだったケースはトータルで〔7・4・6・20〕。回収率は単182%・複105%となっている。

 穴馬一発で伸ばした回収率ではなく、むしろこのグループで京都記念7番人気以下だった馬は6頭いて1頭も馬券に絡んでいない。超大穴は望めなくなるが、GⅠ組は的中率と回収率の両方をそれなりの水準で見込める選択肢だ。もうひとつ意識しておきたいのが年齢。一般の古馬重賞と同じように、勝率・複勝率では4、5歳馬が高い数値を示し、6歳馬は一段下となる。ただ、4歳馬は上位人気馬ばかりが来ている状態で、馬券的な魅力はいまひとつ。一番買いやすいのは5歳馬だ。一方で6歳馬は勝ちきれないものの、複穴候補として考えることはできる。

 以上の傾向を軸に整理していこう。まずGⅠ組だが、明け4歳のサトノクラウンは天皇賞大敗後の一戦でかつ4歳なので△にとどめたいところ。タッチングスピーチは、これも明け4歳のうえ、ブエナビスタ以外は苦戦してきた牝馬だけに、無印としておく。そうなるとやはり有馬記念組だ。今回はアドマイヤデウス、ワンアンドオンリー、トーセンレーヴが出走しているが、5歳馬優先で◎アドマイヤデウス、○ワンアンドオンリーとしたい。

 アドマイヤデウスは距離こそ違うが昨年の日経新春杯優勝馬だし、京都の外回りは問題なさそう。鞍上の岩田騎手は昨暮から不振が続いているが、負けるときは溜めすぎるか捌ききれないかのどちらかが多い。この馬はどのみち溜めていくタイプだし、京都外回りならばコースが見つからないということはない。ただ、1着固定は危険で、あくまで軸馬という扱いにしておく。

 ワンアンドオンリーは成績面ではパッとしないが、調教などは良化しているようにも見える。京都実績がないので軸にはできないが、相手筆頭とする。▲トーセンレーヴは有馬記念で上がり最速をマーク。若い頃と違って、いまでは2000メートルか、それよりもう少し長いところが良いようだ。脚質的に◎と組みやすい馬でもある。

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