スポーツ界への“芋づる式波及”も!? 清原和博、プロ野球のヒーローが堕ちた「深い闇」の画像
スポーツ界への“芋づる式波及”も!? 清原和博、プロ野球のヒーローが堕ちた「深い闇」の画像

「それを置きなさい」 2月2日午後8時48分、警視庁組対5課の特別捜査班が、清原和博(48)の部屋に踏み込んだそのとき、清原は注射器とストローを手に持ち、まさに“真っ最中”だったという。

「分かりました」 清原は、素直にキッチン横の台の上に器具を置く。その奥には、半分砕かれた状態の薬物0.1グラムが、袋に入って置かれていた。捜査員がそれを押収、確認した瞬間、プロ野球のヒーローは“清原容疑者”へと呼び名を変えた――。

 列島を震撼させた清原容疑者の逮捕劇。そこに至るには入念な捜査があった。警視庁担当記者が語る。「担当部署のかなり目立つ場所に、大量の“清原資料”が保管されていました。しかも、捜査員が“逮捕間近だ”と誇らしげに言うので“Xデー”が来ることは分かっていましたが……」 この記者によると、捜査開始から今回の逮捕まで、およそ2年。清原容疑者を徹底的に尾行し、情報を丹念に積み上げたという。「怪しげな場所に立ち寄った際には、そこがどういう場所か、他に誰が関わっているのか、その関係者まで行動確認する徹底ぶり。さらに、表情や汗の量まで記録していたほか、サウナでの汗まで採取していた可能性があります」

 清原の薬物疑惑は、かねてから噂されていた。広告代理店社員が回顧する。「2008年に引退して以降、テレビや解説の仕事は多数来ていたんですが、とにかくドタキャンが多い。そのうち、生放送すらすっぽかし、現場に来ても、不審な行動や言動を発するようになったんです」 疑惑は、14年3月、『週刊文春』の「薬物による緊急入院」報道で表面化。本人は強く否定し、入院は糖尿病治療のためと説明したが、疑いは晴れず、以後、仕事は激減していく。その影響もあってか、同年9月には14年間連れ添った亜希夫人と離婚。親権も自宅も失った他、多額の慰謝料が重くのしかかってきたという。さらに、「現役選手やOBも含め、親交のあったプロ野球関係者からも報道以降、関係を絶たれ、一切電話に出てくれなくなったといいますから、精神的にキツい部分もあったのでは」(前同)

 孤独と金銭苦に陥ったかつての番長は、昨年からブログを開設。時には、らしからぬセンチメンタルな姿を綴り、「彼にとって、数少ない世間への発信であったと同時に、仕事がない中で、ブログは数少ない収入源になっていたはず」(同)

 さらに、孤独を紛らわすためか、複数の女性に“求婚”していたと話すのは、銀座のクラブ関係者。「最近の清原さんは、銀座の高級クラブに勤める23歳の女性にベタ惚れで、“結婚しよう”が口癖でした。実際、半同棲に近い形で交際していたようですが、逮捕後は、彼女の行方が分からなくなっています」 さらに、その女性と交際する前には、別の女性に入れ上げて「結婚を迫っていた」(前同)という。「数年前になりますが、清原さんは、彼のタニマチA氏がかわいがっていた女性にも手を出してしまったんです。数少ない貴重な支援者への“裏切り行為”ですから当然、A氏は激怒。2人の関係は切れ、以降の清原さんは相当、金に困っていたようです」(同)

 だが今回、彼が逮捕された自宅マンションは、都心の一等地にあり、家賃は50万円以上。仕事もなく、タニマチにも見放され、どうしていたのか気になるが、業界関係者はこう話す。「A氏との決裂以降は、芸能界の大物有力者B氏の庇護下にあり、彼が面倒を見ていたようです。さらに、B氏のツテで3度ほどテレビ番組に出演した他、今年1月20日には大手芸能プロの新年会にも出席し、関係者を驚かせました」 その恩恵か、今回のマンション以外にも、「都内に複数の部屋を持っていた」(前同)という。「ただ、B氏には少なくとも、薬物使用については否定していた。つまり、彼に隠れて、裏社会から入手していたんです」(同)

 ある警視庁幹部は、今回の逮捕について、「複数の人物から、情報提供があった」と証言している。「すでに報道されているように、薬物のやり取りを示すメールを提供する人もいたのですが、押収した携帯電話4台を解析した結果、他にも多くの人物と接触していた。そして、中には反社会勢力の関係者もいました」

 この幹部は関係者の特定は避けたものの、こう明かしてくれた。「清原容疑者がかなりの数の闇社会関係者とつきあい、仕事を受けたり、金銭援助を受けているのは把握済み。ただ、それらのうち、薬物ルートがどれなのかはこれからの捜査次第」(前同)

 現在、捜査当局は、ある有力組織の関係者が、パイプ役の一人だったのではないかと疑っているという。また今後、気になるのが芸能界やスポーツ界への“芋づる式”波及だが、「実は情報提供者から、他の有名人についての情報も得ていたが、今回は清原の“一本釣り”で、他にまで手を回す余裕はなかった。ただ、ある有名な大相撲関係者と大物野球評論家には、今後の展開が絶対にないとはいえない」(同)

 世代を超えて愛された球界のスター。孤独や金銭苦が理由だったとしても、薬物は許されることではない。番長の深い闇からの脱出を本誌は願っている。

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