肥満や糖尿病に効果的な健康野菜「キクイモ」って?の画像
肥満や糖尿病に効果的な健康野菜「キクイモ」って?の画像

 30代、40代になると、恋愛やファッションの情報よりも気になり出すのが「健康」のことだったりしませんか。長生きをする必要はないけれど、夫や家族に迷惑をかけないために、自分自身が健康に暮らすことが求められる年頃ですよね。最近ではさまざまな健康食品やサプリメントが生まれ、ありがたがられるご時世ですが、身体によいのはやはり天然の食材です。自然の中で育った食品をしっかり取ることが、健康な体を作る一番の近道です。そこで今回は、今まで見落としていた食品「キクイモ」を紹介します。

 キクイモとはキク科の植物で、秋になると黄色い花弁の花を咲かせ、その後ショウガのようなイモのような地下茎ができる植物です。1850年~60年代頃に日本に入ってきたと言われています。菊に似た花をつけることから「菊芋」と名付けられました。ショウガに似た見た目が敬遠されるためか普段あまり食べられることがないキクイモですが、じゃがいもやさつまいもと違ってデンプンがほぼ含まれないためヘルシーなうえに、皮もむかずに食べられるので料理の手間もかからず、焼いても煮ても、生のままでもとても美味しく食べられるスグレモノなんです!

 しかもこのキクイモは、お医者さんたちの間では「天然のインスリン」と呼ばれ、血糖値を下げ、糖尿病に効果のある食材として筆頭にあげられています。主成分は「イヌリン」という多糖類の一種ですが、このイヌリンはヒトの体内で消化されにくい性質を持っています。さらに腸が糖質を吸収するのをおさえるので、甘いものや炭水化物をついつい食べ過ぎてしまう人に最適。また、キクイモには腸内の乳酸菌を活性化させる働きがあるとされ、アレルギー疾患や感染症予防にも役立つと考えられています。いつもの食事にキクイモをプラスするだけで、肥満や高血圧といった現代生活習慣病の発症をおさえることができるかもしれません。

 生のまま千切りにして、ドレッシングを和えてサラダも美味しいですし、ピーラーで細くスライスし、にんじんやごぼうとともに炒めてきんぴらごぼうにしてもよし。バターでサッと炒めて塩コショウをするだけで、酒のつまみにも変身します! 冬が旬のキクイモ、スーパーではなかなかお目にかかれませんが、ネットなどでは比較的手に入れやすくお値段もリーズナブル。今年の冬はキクイモが「買い!」ですよ。

わぐりめぐみ
東京生まれ。作家・編集ライター・シナリオライター。るるぶ等旅行雑誌から職歴をスタート。ティーン、ストリート、サブカル、ライフスタイル誌等で幅広く活躍。著書に『そして、ありがとう… 犬と私の12の涙』(日本文芸社)、『B型妻VSA型夫 毎日がグチLove』(笠倉出版社)、共著に『ミニチュアダックスフントの洋服屋さん』(実業乃日本社)等がある。

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