日本人にとっては馴染み深い緑茶。健康にもよいとされているので、普段から愛飲している人もいるかもしれません。特筆すべきはカテキンです。抗酸化作用を持ち、がんリスクを減らすとの報告もあるそうです。ほかにも血管のバランスを整え、高血圧や動脈硬化を防ぐ手助けにもなるとか。ただし実は、お茶の際立った栄養素はそのくらいです。よく言われるビタミンCやミネラルの含有量も、さほど多くないのです。
こう言ってしまうと、お茶の効能は大したことがないように聞こえますが、違います。それは摂取の仕方に問題があるからで、普段の飲み方では、お茶の持つポテンシャルを活かし切れないのです。
緑茶は飲むだけでなく、食べることでその実力が発揮されます。普段飲むお茶では栄養全体の30パーセントしか摂れません。それはお湯に溶ける成分と溶けない成分があるためです。茶葉そのものを食べれば100パーセントの栄養を摂取することができますが、そのまま食べるのには抵抗がありますよね。
そこでオススメなのが粉末茶です。粉末茶は茶葉を粉末状にしたもののこと。お湯に溶かして飲む粉末緑茶は茶葉の栄養も余さず摂取できます。「抹茶」も、テン茶という茶葉を粉末状にしたもので、お茶の栄養が丸ごといただけるものです。
粉末茶以外にも、1~2ミリの粗挽きにした茶葉をふりかけやお菓子の生地に使うのもオススメです。
ただ、茶葉を食べるとなると気になるのは農薬のこと。静岡県茶業会議所のホームページによれば、散布された農薬は、風雨や光により分解され、作物の代謝などで消失するそうです。また、残留農薬については、「食べるお茶」への対応として、全ての茶は抹茶などに準じた、より厳しい基準に改正されています。
毎日食べるなら、目安は大さじ一杯(6グラム)から、その半分くらいがよいでしょう。栄養価が高いものの、そのぶんカフェインも比例するので、自分に合った量を摂るようにしましょう。粉末茶大さじ一杯のカフェイン量はおよそコーヒー一杯分です。お湯に溶いてお茶として飲むもよし、アイスクリームなどにかけてスイーツとして楽しむもよし、あなた好みのお茶ライフをエンジョイしてください!
長谷川正和
86年、神奈川県生まれ。男性のハンドモデルとしてコマーシャルから広告、再現VTR等に出演。物心ついた頃からお腹が弱いため、身体の「中身」のスキンケアも徹底している。