超人気! 阪神・掛布2軍監督「金本をも超える」男気精神の画像
超人気! 阪神・掛布2軍監督「金本をも超える」男気精神の画像

「非常に、その~……ファンに感謝ですね……ええ」その日の甲子園は、松村邦洋のモノマネでおなじみの名セリフが聞こえてきそうな熱気に包まれていた。ゴールデンウイークの5月3日、2軍の阪神-広島戦のことだ。在阪のスポーツ紙デスクが語る。「阪神の掛布雅之2軍監督(61)が、甲子園で初めて采配を振るったんです。その日の来場者数は1万人以上。驚くことに5日までの3連戦で3万人以上の観客が集まったことになります」

 現役を引退した1988年以来、28年ぶりに甲子園の地に降り立った背番号31、ミスタータイガースの姿をひと目見ようと、多くのファンが押し寄せたのだ。それにしても、これほど人気の掛布は、なぜ阪神の監督になれなかったのか?

 ベテラン野球記者が話す。「現役時代の87年、掛布は酒気帯び運転で事故を起こしたんです。久万俊二郎オーナーは激怒し、“ウチの4番は欠陥商品。野球選手以前に人間として失格”“私の目の黒いうちは、彼を絶対にウチの監督にはさせない”と言い放ち、事実上、追放されていました」

 その後、久万オーナーが11年に亡くなり、13年に新設されたゼネラルマネージャー付育成&打撃コーディネーターに就任した掛布。そして今季、金本知憲監督の“男気プラン”で2軍監督に抜擢されたのだ。12年に現役引退し、3年間で表舞台に返り咲いた金本と違い、30年近く、人知れず猛虎愛を燃やしてきた掛布は、“球団に感謝している。精いっぱい、力の限り頑張ります”と誓いました」(前出のデスク)

 広島に1敗した翌日の5月4日、8-1で阪神が勝つと、スタンドから「掛布コール」が起こったのも、ファンがその熱い思いを知っていたからであろう。ちなみに、金本の男気で生まれた掛布2軍監督だが、男気では掛布もいい勝負。「引退後、借金で苦しんだ掛布ですが、もともとは自身の野球道具を作ってくれていたスポーツメーカーが破産したことで、そこの社員の再就職先を用意しようと、スポーツ用品店やお好み焼き屋を開いたことがキッカケでした。情にあつく、困っている人を放っておけない人なんです」(前同)

 さらに最近は、指導者として結果を残しつつある。「最初は飛ばしていた1軍はBクラスに転落しましたが、2軍のほうは中日に次ぐ2位(5月18日現在)。金本も苦戦中ですし、掛布に1軍も見てもらえたらなんて声も」(同) そんな声が聞こえているのか、いないのか「若手育成に命を懸ける」と誓った掛布。男気あふれる2人の監督が力を合わせれば、阪神の栄光時代は遠くない!

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