公衆トイレで、便器にトイレットペーパーを敷いてから座る人がいます。誰が使ったか分からないバイ菌だらけの便座に、直接触れたくないと思うからでしょう。しかし、こんなことをしても意味はないそうです。トイレを流すと、そこにある菌は水の勢いで周囲2メートルほどに飛び散ることが実験で確認されています。つまり、トイレットペーパーには最初から菌が付着しているということ。
便座の菌にしても、数枚のトイレットペーパーなど簡単に通り抜けてしまいます。それに、菌はトイレに特に多いというわけでもありません。ほとんどの人が無警戒で使っているパソコンのキーボードや携帯電話には、便座よりはるかに多くの雑菌が付着しているといわれています。
菌はどこにでもいますが、人体に深刻なダメージを与える菌はごくわずか。仮に悪玉菌が入っても、健康体なら免疫力で対処できます。あまり神経質になる必要はないでしょう。だいたい、人の体自体、菌だらけ。体の表面でも内側でも、おびただしい数の菌が活動しています。人と菌は共生関係にあり、体からすべての菌を排除したら生きていけません。人ひとりの体についている菌の数、ざっとどれくらい?
(1)30兆個
(2)60兆個
(3)100兆個
答え:(3)
出題:浜川卓也