セントライト記念で連対する馬の半分近くは、ダービーから休み明けで登場する馬たちである。過去10年の前走ダービー組は[5・4・2・15]。回収率は単161%、複118%だ。誰もがよく知っているはずのダービー組なのに回収率が高いということは、すなわち、この組の中でも意外な馬が来ているということ。ダービーの着順通りに入るわけではないのだ。

 もちろん年によって違いがあり、ダービー組がファンの見立て通りに走った年もある。ただ昨年は人気のなかったキタサンブラックとミュゼエイリアンが連対し、1番人気サトノラーゼンが飛んだ。2011年もダービー組の序列が入れ替わっている。

 今回の想定馬でダービー組は、▲ディーマジェスティが格でもダービーの着順でも最上位。皐月賞だけでなく、決め手勝負になったダービーでも好走できたので、素直にこの馬を評価する手もある。しかし、たまに序列が入れ替わることを考えると、あえて別な馬で配当妙味を追うという手もある。その線で推すとしたら◎プロディガルサンだ。

 ダービー当時の着順で言うと★マウントロブソンがいるのだが、ディーマジェスティとマウントロブソンは「キレないディープ産駒」で、タイプとして似ている。道中位置が違うので展開次第で★が先着することはあるだろうが、「ディープ産駒同士のタイプ違い」ということだと、◎のほうということになる。◎は位置取りの面でも前寄りになることが期待できる。

 ダービー組については以上だが、これとまったく別なシナリオになることも一応、頭に置いておきたい。というのも、ここまで挙がったのはすべてディープインパクト産駒、一方でディープ産駒は過去10年[0・1・1・18]と振るわないからだ。昨年、一昨年は4頭ずつ出走馬がいながら全滅だ。

 こちらのシナリオだと、このレースを得意とする種牡馬を推さねばならない。筆頭格はステイゴールドで、過去10年[3・0・1・4]。今年の想定馬には○ステイパーシストがいる。500万条件を勝ったばかりの同馬だが、前走500万条件組は過去10年で5頭が馬券に絡んでおり、まったくありえない話ではない。こちらのシナリオだと、配当はかなり伸びるはずだ。

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