今週は3日間の変則開催。東京、京都へと施行場所も替わる。重賞は2鞍組まれていて、2日目の日曜日は東京で毎日王冠、3日目の祝日は京都で京都大賞典が行われる。いずれも天皇賞・秋をにらんだ前哨戦だが、注目は天皇賞馬対決が目玉の京都大賞典だ。昨秋の覇者ラブリーデイVS今春の覇者キタサンブラックである。ところが、肝心の仕上げに両馬とも疑問符がつく。これまでの休み明け好走時と比較すると、乗り込みそのものが遅れ気味なのだ。

 昨年と同じ日程で連覇を狙うラブリーデイは9月13日に放牧先から帰厩。2日後のCWで初時計をマークしたが、これは昨年より1週遅い。21日にも併走で追われ、急ピッチで攻め込まれているが、馬体は、この時点でまだ立派過ぎる印象だ。それに今年は3戦して、いずれも4着と、ピークだった昨秋と比較すると物足りない戦績。昨年ほどの信頼感が持てない。

 キタサンブラックも3か月の休養明けだった春の大阪杯(2着)時と比較すると、乗り込み量が不足している。当時は1週2本の調教を4週続けたが、今季は9月18日の坂路55秒9が初時計で21日のCW追いが実質的な初追い切り。これは春より1週遅い立ち上がりだ。攻め込んで体を作るタイプだけに、目標は、このあとのジャパンCが本線なのか。動けないシーンを考えておいたほうがいい。

 というわけで、穴馬券の楽しみが出てきたのが今年の京都大賞典。また、強力な穴馬が出走する。ヤマカツライデンだ。今春の阪神戦から急成長した。2200メートル以上の長丁場に舞台を求め、レースは徹底した逃げ戦法。これがはまった。この間、6戦して1・2・1・2・1・1着。500万から、前走はオープン特別を制するまで上り詰めた。

 とりわけ前走のオープン特別(札幌2600メートル)は早めに他馬に並びかけられる展開になったが、それを振り切っての逃げ切り。イメージを上回る成長力も見せた。前走のひと叩きで仕上げも進んでいる。帰厩後の追い切りは重いCWの馬場で、6Fは80秒割れ(79秒6)の猛時計を馬なりでマークだ。まさしく絶好調。番手マークのキタサンブラックを壁に逃げ切るシーンまで期待したい。

 毎日王冠は今春、ドバイターフを制したリアルスティール、安田記念で復活したロゴタイプに東京千八の舞台が合うアンビシャス、ルージュバックの争いだが、穴は先行するウインフルブルームだ。1年6か月の長期休養から復帰して1・2着。仕上げが進む3走目だ。

本日の新着記事を読む