石破茂、安倍批判連発も自民党内では「クレーマー」扱い!?の画像
石破茂、安倍批判連発も自民党内では「クレーマー」扱い!?の画像

 閣僚や高官の相次ぐ失言、さらには、加計・森友学園問題に端を発する首相本人のイメージダウンもあって、支持率が一気に20%台にまで急降下した安倍晋三政権。「もちろん、支持率の低下は痛い。ですが、我々がある意味、それ以上に手を焼いている人がいるんです」

 自民党関係者が、苦虫をかみつぶしたような顔で語るのは、石破茂前地方創生担当大臣のことだ。長らく“ポスト安倍”と言われながら、安倍政権の基盤が強固になるにつれて存在感は低下。すっかり“過去の人”のようになってしまった石破氏だが、最近は意気軒昂だという。

「森友問題で政権に動揺が走り始めた今年5月、自らの派閥『水月会』の会合で、安倍首相が政権の眼目と位置づける憲法改正について“勢いで改正していいはずがない”と厳しく批判。久しぶりにキレのいい弁舌を披露しましたが、ここから怒濤のように安倍政権への“口撃”を開始したんです」(全国紙政治部記者)

 5月22日には外国人記者クラブで、わざわざ会見を開き、改めて憲法9条の改正を「正しいやり方と思わない」と批判した。「これには首相も激怒。翌23日の産経新聞に、“石破氏が急速に党内で孤立しつつある”という社説が載りましたが、これを、首相が“御用新聞”の産経に書かせた、無言の恫喝と見る向きもあります」(前同)

 これを受け、一旦おとなしくなったようにも見えた石破氏だが、7月2日の東京都議会議員選挙で自民党が大敗すると、再び喜び勇んでメディアに登場。「6日には“誰のほうを向いて仕事をしているのかだ”と敗戦を勝手に総括し、14日にはTBSの番組で“政治家に必要な4条件”を語り、上から目線で首相に説教を垂れました」(民放局報道部記者)

 だが、こうした言動に、党の内外から失笑が浴びせられているという。「“安倍が沈めば、いよいよオレ”と思っているのでしょうが、石破さんは閣外に出ていた2年間、政権の権勢を恐れて沈黙してきた。党内では、今になって声を上げ始めた石破さんを“クレーマーおじさん”と呼んでいますからね(笑)。それに気づかず、本人だけがまだ首相の対抗馬のつもりでいる。正直、見苦しい限りですよ」(自民党の3回生議員)

 そんな声を知ってか知らずか、石破氏は14日、野党である民進党の前原誠司元代表や松野頼久氏ら“反蓮舫派”との会食を計画。「“すわ倒閣か”“新党結成か”と話題を作る気だったのでしょうが、そうした報道はごく少数。多くは“大変なときに何やってんだ”という反応で、結局は中止。これでは求心力は低下する一方です。ただでさえ細田派、麻生派、二階派といった多数派を切り崩さなければ、次の総裁選で勝てない少数派閥なのに、そのへんが分からないようでは、やっぱり首相の目はないんじゃないかな……」(前同)

 軍艦マニアで「着々寸進洋々万里」が座右の銘という石破氏。だが、自分に吹く風が、追い風か逆風か読めていないようでは、早晩、沈没するしかない!?

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