先週のG1スプリンターズステークスは、薮中の○馬レッドファルクスが勝ち、△のレッツゴードンキが2着だった(3連単の配当は3万1850円)。今週は、怒濤の3日間競馬。薮中泰人が狙い撃つのは――!?

■東京競馬場と京都競馬場でG1天皇賞・秋の前哨戦

 今週は東西で天皇賞・秋の前哨戦が行われる。なお、今週は土、日、月の3日間開催で毎日王冠は日曜日の東京、京都大賞典は月曜日に組まれている。注目度が高いのはオークス馬ソウルスターリングが出走予定の毎日王冠だ。初の古馬挑戦、それも一線級の牡馬が相手。はたして通じるかだが、仕上げそのものは順調だ。2週前の神戸新聞杯を制したダービー馬レイデオロとほぼ同時期の乗り出しで、いきなり動ける態勢ができている。芝千八の舞台もマッチするイメージ。好勝負に持ち込んでもおかしくない。

■毎日王冠の狙いは、ダービー馬マカヒキ

 しかし、狙いはマカヒキだ。昨年はダービー制覇のあと仏遠征。凱旋門賞の前哨戦、ニエル賞を制したが、本番は14着の大敗。復帰した今年も2月の京都記念3着、G1大阪杯4着と勝てなかった。レースも昨春と違い、キレに欠ける内容に不満を残した。だが、今振り返れば、デキも本来のものではなかったように思う。激闘のダービーのあと、思い切った休養が取れないまま仏遠征。慣れない地での2戦で疲れも重なる。その影響が今年の2戦にも表れたのではないか。

 そう思えるのは今回の中間気配だ。馬体にいい頃の迫力が出て、実に身のこなしが柔らかくなった。脚さばきに硬さがあった仏遠征前の状態を思うと、相当にいい状態である。その証拠が乗り込み量の多さだ。レース2週前時点で9本の時計を出し、2週前追い切りでは7Fの長めを追って6F77秒7の猛時計が出た。CWでこれだけ速いのは皐月賞の1週前追い切り以来だ。春の宝塚記念を回避したことで元気さが復活。今季のマカヒキは期待できる。

■京都大賞典はサウンズオブアースが重賞Vへ

 京都大賞典はサウンズオブアースに期待したい。前2年はこのレースからの使い出しだったが、今年は夏の札幌記念が始動レース。結果は4着だったが、このひと叩きが効果的だった。栗東に帰厩後、レース10日で坂路56秒5の初時計。以後、1週2本の時計を3週連続でマークしている。レース2週前追いも坂路で先行する併走馬に4馬身も先着する軽快な走り。仕上げの良さを生かして“最強の2勝馬”が待望の重賞タイトルを手にしそうだ。

 8月後半から乗り込んでいるシュヴァルグランの仕上げもいい。初コンビのMデムーロでどんな新味が出るかにも注目したい。穴はトーセンバジルの食い込みだ。2000メートル超の舞台で良さが出るタイプ。夏場のひと叩きで仕上げも進んだ。春より秋のほうが走る傾向にあり、決め脚にも磨きがかかっている。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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