坂上忍
坂上忍

 6月7日放送の『直撃! シンソウ坂上』(フジテレビ系)で、46年前に起きた“あさま山荘事件”について、これまで語られることがなかった奇跡の救出劇の舞台裏が明らかになり、MCを務める俳優の坂上忍(51)が涙する場面が見られた。

 今回の放送は、1972年2月19日から2月28日にかけて長野県佐久郡軽井沢の浅間山荘で、連合赤軍のメンバー5人が管理人の妻を人質にとって立てこもった“あさま山荘事件”を特集。坂上は長野市の重機運搬会社、白田組を訪れ、クレーン車から鉄球をぶつけ、山荘の壁を破壊する“鉄球作戦”を実行した白田弘行さん(80)に直撃取材を行った。

 当時、34歳だった白田さんは、長野県警からの「建物を解体するクレーン車と鉄球をお持ちですか?」「7メートル離れた建物が壊せますか?」という質問の電話で、「これは山荘を潰すんだな」とピンときたという。当初の警察からの依頼は、車両と鉄球の貸し出しと、山荘近くまでクレーン車が入るかの下見だった。しかし、警察官にクレーン車の操作方法を教えても、覚えるのが大変だったため、「なんとか運転をお願いできないかと言われた」と、警察官に代わって民間人の白田さんに、クレーン車の運転の要請があったと明かした。

 そして、10日間に及ぶ攻防戦をVTRで再現した後、作戦中、警察官たちが狙撃されて亡くなったことに、白田さんは「(警察官を狙う)銃口のあるところに鉄球を、1発でも2発でもぶつけさせてくれれば、向こうから反撃はなかったと思います。だから、作戦は、はっきり言って“失敗”だったと思ってます」とし、「言ってはならないことだけどね、どうせカットしてもらえるからいいですけど」と語った。

 この発言に坂上は「カットしないです」と即断。「あの場にいたのは白田さんなわけであって、白田さんが感じたことは、1つの正解だと思うので」と続けると、白田さんは「あの作戦は“失敗”だって、はっきり言いたい」と、改めて断言。そして「ここらへんで本心を言っておかないと、余命がなくなってきてるもんで。今のうちだなって思って、本心をさらけだしてます」と、これまで事件を扱う番組に出ても、“失敗”という言葉はセーブしていたと告白した。

 番組の最後、スタジオで坂上は涙を流し、長野県警から贈られた「白田組」宛の感謝状を披露し、46年間、白田さんは一度も飾ることはなかったと説明。その理由を、VTRで白田さんは、残党の報復から家族を守るためだった明かし、「もしも家族にやられたら、目も当てられないなって気持ちがあるから。おしゃべりな男がね、酒飲んでてもしゃべらなかった」と、穏やかな笑顔で語った。

「46年前の事件ですが、そのインパクトはいまだに強烈ですね。本心を語った白田さんと、それをしっかり放送した坂上の判断に勇気を感じました」(芸能誌記者)――亡くなられた方のご冥福をお祈りします。

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