函館スプリントSは高松宮記念から間隔を置いて出走するような格上タイプと、時期的に近いオープン特別などを使ってから重賞挑戦、という上がり馬タイプから成るレースだ。3歳馬については桜花賞からここに来たという馬も過去10年で2勝しており、これは高松宮記念と同じグループに入れていいだろう。

 格上タイプと上がり馬タイプのどちらがよいかというと、グループとしては前者。前走G1組は過去10年で[5・4・4・25]の複勝率34・2%。G2組も[2・0・1・7]の複勝率30%。それに対してG3~準オープン組はいずれも20%を割る。もちろんG3以下から来た馬が一切買えないというわけではないが、馬券の中心には格上タイプを考えたい。ただ気をつけたいのが、前走でG1やG2に出走していた場合、そこでの着順はあまり参考にならないということだ。ある程度の好走をしていた馬が素直に来るというわけでもなく、大敗していた馬が巻き返して穴馬券になるというわけでもない。双方がそれぞれある程度走っているという感じで、前走成績というよりは馬自身の函館適性を鍵にしたほうがいいと思う。

 さて、今年は前走桜花賞組やヴィクトリアマイル組が想定馬にいないので、前走G1というと高松宮記念に出ていた馬、前走G2組は京王杯SCになる。高松宮記念で好走してきた馬というと当時3着の▲ナックビーナスだが、函館出走経験はない。札幌のキーンランドCで3、5着があるので北海道シリーズが合わないということもないが、前走成績である程度売れることを考えると本命にはしたくない。

 ◎は高松宮記念10着のキングハート。昨年のこのレース2着馬だ。高松宮記念は追走するだけで終わってしまった感じだったが、G3レベルだと道中5~6番手あたりを取れる馬。函館スプリントSは開幕週でもある程度差しが届くので、この馬くらいの脚質はちょうどいい。

 ○に京王杯組から人気のなさそうなアドマイヤゴッド。着順だけでいうと馬券に絡めないレースが続いているのだが、セントウルSの0.2秒差5着などを考えると、何かの拍子に激走があってもおかしくない雰囲気はある。昨年の函館戦が悪くない内容だったし、着差はつけられていない馬なので一発を期待する。

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