安倍晋三首相
安倍晋三首相

 11月26日、首相官邸に詰めている政治記者たちがざわついた。今年3月に現役を引退したイチロー氏(46)が突如、現れたのだ。「この日、イチローは安倍晋三首相(65)と2時間ほど会食。席上、国民栄誉賞受賞を打診されたようですが、キッパリ断ったといいます」(全国紙政治記者)

 実は、イチロー氏が国民栄誉賞を辞退したのはこれが初めてではない。大リーグ1年目に新人王とMVPを同時受賞した2001年。シーズン最多安打を更新した04年。そして、今年の引退直後にも政府からの打診を受け、固辞している。「通常、番記者には首相と会った人物が発表されますが、今回は“イチロー”という表記ではなく、本名の“鈴木一朗”を使うように要請があったそうです。これは本人の強い意向だったとか」(前同)

 ある政治ジャーナリストは、こう分析する。「安倍さんの狙いは、間違いなく“イチロー人気”。政権の支持率回復、ひいては今後の選挙までを睨んで、政治利用しようとしたわけです。しかし、彼はそれを全部見越して“スカした”んでしょうね」

 奇しくも、世間は「桜を見る会」の私物化が問題視されていた真っ最中だった。「仮に受賞しても、イチローは何も損しません。それでも、自分の美学に反することをしなかったわけです。桜を見る会参加者の名簿の破棄や、さかのぼればモリカケ問題も含め、安倍政権への“忖度”が当たり前になっている中、イチローの行動は、非常に際立って映ります」(前同)

 忖度せず、自分のスタンスを貫く――。その生き様は、こんな時代だからこそ、さらにインパクトがあった。「頑固な生き方は、ある意味“ヘソ曲がり”とも言えますし、損なようにも感じる。しかし、忖度しなかったイチローが今回、称賛を集めたのもまた事実」(同)

 そもそもイチロー氏は、現役時代から己の流儀をけっして曲げなかった。それを象徴するのは“振り子打法”の逸話だろう。「オリックス入団後、イチローは当時の土井監督に“振り子打法を直せ”と厳命されましたが、これを突っぱねた。監督に背いたため、2年間干されることになりました」(スポーツ紙記者)

 だが、その後の大活躍は、ご存じの通り。振り子打法は、彼の代名詞ともなった。「当時、イチローは“監督は2〜3年で代わる。僕は僕のスタイルを作りたい”と語っていたそうです。周囲に流されない姿勢が、結果的に“天才・イチロー”を生んだわけです」(前同)

 ふとした発言が“炎上”を招き、行動に法令順守が求められる昨今。イチローのそんな姿勢は、我々の大きなヒントとなる。「新しい価値観が突きつけられ、今後シニア世代には、どんどん窮屈な世の中になっていくでしょう。そんな中、流されず忖度しない生き方は、きっと自分を守ることにつながるはずです」(前出のジャーナリスト)

 令和の生き方は、イチロー氏がお手本になりそうだ。

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