フジテレビ
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「フジテレビがいよいよヤバいようです。とにかくお金がないと……」

 と話すのは、フジテレビで仕事をする放送作家。

 広告収入の減少による番組制作費の削減、それはフジテレビだけでなく現在、テレビ各局が頭を悩ませていることだ。ただ今回のフジテレビの場合、制作費の大幅カットを要請されている番組が、局の看板番組というから穏やかではない。

「その番組はフジテレビの元日特番の顔『爆笑ヒットパレード』なんです。元旦の朝、テレビをつけると、正月らしいド派手なセットで人気芸人が面白いネタをやっている、フジテレビというより、日本の元旦を象徴するような番組が今、お金の面で危機を迎えているんです」(前出の放送作家)

『爆笑ヒットパレード』といえば、1968年にスタートし、元日の朝から昼にかけて生放送される、フジテレビのお笑い演芸特別番組。2008年以降、司会をナインティナインの2人が務め、53回目を迎える来年は、アインシュタインEXIT霜降り明星千鳥ミキ和牛、そして、先日の『M‐1グランプリ2019』で優勝を飾ったミルクボーイなど、今を時めく数々の人気芸人が出演することが明らかになっている。

「『爆笑ヒットパレード』は、芸人たちが漫才やコントを披露するネタ番組ですが、合間にはゲームコーナーや街頭インタビューといったVTR企画も恒例になっています。ただ、同番組の予算が大幅に削られた結果、ゲームコーナーのセットにかけられる予算は、なんとゼロ円になったとか……。

『爆笑ヒットパレード』はなんといってもネタ番組ですから、芸人が中心なのは揺るがない。10年以上にわたって司会を務めているナインティナインをギャラの安い若手芸人に差し替えるわけにもいかないし、番組に出演するオール阪神・巨人、爆笑問題といった大御所へのオファーを取り下げるわけにもいきません。

 そのため、番組を盛り上げるためのタレントへのオファーをやめたりしたそうですが、外注スタッフの数を減らしたりしたそうですが、焼け石に水。なので今回は、どうやら、特別なセットの制作はしない、最悪の場合はゲームコーナー自体がなくなるという話まで聞こえてきています」(前同)

 なぜフジテレビのバラエティの歴史が詰まった元旦特番が、そんな“金欠事態”になっているのか。「元凶は今年夏まで放送されていた『アオハルTV』にあるそうです」と放送作家は話す。

『アオハルTV』は、昨年4月と9月に2回放送された『青春アオハルTV』をレギュラー化した番組。全国各地で「青春な人」を発掘し、紹介するといった内容で、ヒロミ(54)がMCを務め、Sexy Zone菊池風磨(24)と佐藤勝利(23)、ビビる大木(45)とDAIGO(41)がレギュラー出演していた。

「今年の1月から毎週日曜21時の枠でレギュラー放送がスタートしましたが、平均視聴率はわずか3~4%と壊滅的で、8月には打ち切りとなりました。番組開始にあたっては数千万円の予算を投じて舞台セットを作ったにもかかわらず、放送されたのはわずか16回。総合演出を手がけていたM氏もその責任を取ってなのか11月末にはフジテレビを退社。番組が垂れ流した赤字は億単位にもなるとささやかれています。

 毎年、制作費が削減されていく中での大幅な赤字。局の上層部から“出した赤字は自分たちで埋めろ”と命令が下っているようで、『アオハルTV』の赤字は同番組を制作したバラエティ制作で埋めないといけないそうです。各バラエティ番組にも制作費削減の指令は出ているのですが、それが『爆笑ヒットパレード』にも来た、ということのようです。それにしても、フジテレビの元旦特番がセット費も捻出できないなんて。なんとも寂しい話ですよね……」(放送作家)

 一気にスター芸人の座に突き進もうとしているミルクボーイは絶対に知らないであろう、フジテレビのバラエティ制作の金欠話。正月くらいは暗い話は忘れて、大笑いしたいものだが……。

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