『スカーレット』視聴率低迷を招いた3つの失敗の画像
※画像はNHK『スカーレット』番組公式ホームページより

 第15週(1月13日~1月18日)の平均視聴率が18.7%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、なかなか20%の壁を越えられない連続テレビ小説スカーレット』(NHK)。戸田恵梨香(31)や林遣都(29)など出演者が実力者ぞろいだったこともあり、スタート当初こそ注目されていたが、回が進むにつれ視聴率も下がっていった。その原因はなんだったのか? 1月18日の放送を振り返り、考えてみよう。

 信楽に戻ってきた喜美子(戸田恵梨香)の妹、直子(桜庭ななみ/27)。金の無心のため妊娠したと嘘をついたのだが、すぐにバレてしまう。一度は直子に怒り心頭だった母親のマツ(富田靖子/50)だったが、すぐに喜美子ら三姉妹に交じり、家族で団らんする。そんな折に喜美子に、応募した陶芸の次世代展に落選した連絡が飛び込んできて……。

 ドラマがトーンダウンしてしまったのは、昨年末から今年にかけてだ。視聴率も下落の一途をたどっているが、その理由は明確だ。大きく分ければ、3つの理由が挙げられる。

 まずは父、常治(北村一輝/50)の死だ。2019年12月25日の放送で常治が永眠し、おおいに涙を誘う感動回となったが、それ以降、物語をかき回してきた常治がいなくなったことで、ドラマがずいぶん落ち着いてしまった。喜美子の人生を波乱万丈にしてきたダメ父の常治こそ、物語に起伏を与えていたのだ。これは、あまりに早すぎる退場だったかもしれない。

 次は“八郎さんブーム”まで巻き起こした、松下洸平(32)演じる八郎のキャラ変だ。うぶでかわいくて、でも芯が通った若手陶芸家にして喜美子の夫である八郎は、『スカーレット』の最注目キャラだったが、じょじょに喜美子の才能に嫉妬するようになり、かわいげがなくなってしまった。喜美子と少しずつ噛み合わなくなっていく八郎の姿は、ファンとしては、正直、見ていられない。

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