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“倍返し”は死を招く「半沢直樹VS中国汚職銀行」もし戦わば… vol.1

[週刊大衆11月4日号]

最終回(9月22日放送)の視聴率が驚異の42%を記録した銀行マンの活劇ドラマ『半沢直樹』(TBS系)。
堺雅人扮する主人公・半沢直樹の決めゼリフ「倍返しだ!」は、流行語大賞の有力候補と囁かれる。「TBSの石原社長は、早く続編を作れと猛烈に檄を飛ばしています。映画になるか、連ドラでのパート2になるかは不明ですが、続編があることは間違いないですね」(民放関係者)

この半沢フィーバー、なんと中国でも同様というから興味深い。
「中国での"半沢人気"は日本以上かもしれません。台湾ではすでにオンエアされており、大人気。中国では放送されていませんが、ネット上の違法な動画で火がつき、海賊版DVDが売れに売れている状況です」(全国紙北京支局記者)
人民の熱狂は凄まじく、"倍返し"を意味する中国語「加倍奉還」が流行し、香港最大手のテレビ局「無線電視」がリメイクに乗り出したと報じられた。半沢役には当地の人気俳優・張智霖の名が漏れ伝わるほどの喧騒なのだ。

中国事情に詳しい評論家の宮崎正弘氏は、中国で『半沢直樹』がウケる理由について、こう語る。
「中国では貧富の差が激しく、庶民は住宅ローンさえ借りられない。加えて彼らは、銀行が裏で悪事を働いていることも知っています。だから皆、(半沢のような男に)なんとかしてほしいと願っているんですよ」
同ドラマの放送終了から間もなく、日本の大手銀行でも反社会勢力との癒着というコンプライアンスを巡る醜聞が公となった。

しかし、「日本の銀行なんてかわいいもの。中国の銀行の悪事は想像を絶するレベル」(上海在住の商社マン)というから、「中国版半沢直樹」待望論が沸騰するのも無理からぬことだろう。
「いまだ表面上は共産主義を標榜する中国の銀行は、中央銀行(日本でいう日銀)にあたる中国人民銀行を頂点に、四大銀行(中国銀行・中国工商銀行・中国建設銀行・中国農業銀行)が君臨しています。これら四大銀行は国有ながら、株式会社への転換が図られ、上海株式市場などに上場し莫大な資金を集めているんです。中国には四大銀行を含む17の上場銀行があり、金融市場の中心的な役割を果たしています」(前出・北京支局記者)

こうして見ると、日本の銀行とさほど変わりないようにも思える。
ところが、その実態は腐りきっていると断じていい。
"銀行の銀行"として、監督や査察を行う人民銀行ですらキナ臭く、それはトップ人事に端的に表れているという。
「トップの周小川総裁はこの10年、量的緩和の方向で金融のカジ取りを行ってきましたが、現在は金融引き締めへ方針転換するべき時期。周総裁の役目は終わったと、今年の春先には退任が既定路線となっていましたが、まさかの留任となったんです」(香港の金融筋)

いったい、どんな事情があったというのか。
「いま周総裁に辞められ金融政策が引き締めに転じたら、デベロッパーが倒産し、土地が暴落する。そうなれば、銀行融資で不動産に投資している共産党幹部は大損します。つまり彼らは、国の政策よりも自分たちの利益を優先しているんです。周総裁の留任を強行したのは、利権を漁る党幹部の頂点に君臨する江沢民・元国家主席と言われています。中国の銀行のトップは、中南海(日本でいう永田町)の政治家連中が決めるんですよ」(前同)

なんともはや……。
半沢が戦ってきた相手は、せいぜい銀行の支店長や常務クラス。ところが、中国の場合、半沢が「倍返し」するのは、人民の生殺与奪を一手に握る党幹部たち。日本で言うなら、民間銀行の次長風情が、大臣級の自民党幹部に「土下座しろ!」と噛みつくようなものだ。

ことほどさように敵は強大だが、半沢が噛みつくポイントは無数にある。
まずは粉飾決算疑惑。いや、疑惑というより「中国では粉飾していない企業は皆無と考えたほうがよい。二重帳簿はむろん、三重帳簿でさえ珍しくない」(前出・宮崎氏)というから驚きだ。
ドラマでは、半沢と同期入行組の近藤(滝藤賢一)が、東京中央銀行からタミヤ電機へ出向を命じられ、そこで二重帳簿を発見、愕然とするシーンが描かれた。
だが、中国ではそんなのジョーシキ。悪事にすらカウントされないようだ。

10月29日公開のvol.2に続く・・・。

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