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交通事故リスクを5割減らす「危険回避超運転術」 vol.1

[週刊大衆10月28日号]

誰の身にも降りかかる危険性がありながら、どこかで"自分は大丈夫"と思ってしまう交通事故。
警察庁の最新統計(2012年度)によれば、わが国の交通人身事故発生件数は、19年ぶりに70万件を下回った昨年から、さらに減り、66万5138件。一方、死者数(事故発生後24時間以内)も減り、4年連続で4000人台(4411人)にとどまっている。最悪の交通事故死者数1万6765人を記録した1970年から見れば、その数は大きく減少している。

だが、「数字が減ったから安全になった」と考えるのは早計だ。
「ここ十数年、死亡者数は確かに減少しました。ただ、それはこの間、エアバッグ装備など車両内保護機能の向上、シートベルト着用意識の浸透、救急救命システムの整備など、いろいろな要素とも関係しています。一方、負傷者数は減っているとはいえ、あくまでも緩やかな減少です。年間80万件を超える負傷事故が起きているわけですから、油断せず、自分にも起こり得るものだと思っておく必要があります」
こう警告するのは、交通事故の調査・分析を専門に行っている株式会社日本交通事故鑑識研究所(茨城県つくば市)だ。

では、どうすれば、交通事故を減らせるのか――。
そんな読者諸兄の疑問に答えるべく、本誌は専門家に徹底取材。
交通事故リスクを半減させる"危険回避10カ条"を作成した。

(1)交差点は"最大の危険地帯"と肝に銘じよ!
財団法人交通事故総合分析センターの最新統計によれば、交通事故の発生場所は〈交差点ないし交差点付近〉が、なんと全体の約54%と突出して多い。なぜ、交差点で事故は多発するのか。
「加減速、子供や自転車、バイクの飛び出し、歩行者の有無、他車の往来などもあり、ただ運転していればいいわけでありません。これらの複合要素に対応した総合的な認知・判断・操作が要求され、それらがひとつ食い違うだけでも事故は起こり得るからです」こう語るのは、「くるま総合研究会」の相川潔代表。
なかでも死に至る可能性が高いのが、〈交差する互いの道路幅が同じで、交通量の多くない都市部郊外や地方の見晴らしのよい、信号のない交差点〉だと言う。
「こうした交差点では、運転手は互いにスピードを出しがちです。しかも、"自分のほうが相手の走る道路より幅があり、優先だと錯覚"しがち。結果、十字路での衝突となり、危険度が非常に高い」(前同)

(2)交差点での右折はゆっくり曲がれ!
交差点で特に気をつけたいのが、対向車線の車とすれ違う右折時だ。
「俗に言う"サンキュー事故"が起きやすいので、交差点の右折は緊張します。対向車が道を譲ってくれた瞬間、陰からバイクが出てきて、ぶつかりそうになったことが何度もあります。急ごうとして、ついアクセルを強く踏みがちですが、これは危険です。新人のときに先輩に"右折はゆっくり曲がれ"と怒られました。曲った先に横断歩道があるケースも多いので、歩行者との事故も想定されます」(宅配便ドライバー)

(3)最も多い「追突事故」から身を守れ!
交通事故の約9割は、車両相互、つまり車同士の事故だ。
総合分析センターの統計を見ると、「人対車両」は約9%に過ぎず、単独事故等を除いた86・6%が車両相互事故となっている。意外なことに、車同士の事故で最も多いのは「追突」だ(約39%。2位は「出会い頭」で約30%)。
「車同士の事故だと、正面からぶつかるイメージが強いですが、実際は追突が圧倒的に多い。ちょっとぶつかっただけでも、むち打ちの後遺症に悩まされるなど、決して軽視できません。対策として、運転時は常に後方車両に気を配る癖をつけておくこと。たとえば、後続車が妙にフラついていたら、飲酒や居眠り運転かもしれません。いったん停止ないし車線変更し、追い抜かせるのも手です」(交通ジャーナリスト)
路肩に一時停止する際もギアをパーキングにして、サイドブレーキを引いておく。仮に追突されても、前に押し出されず、被害を最小限に食いとどめられる。

(4)時速70キロは「死のライン」と思え!
交通事故のリスクを減らすには「スピードを出し過ぎないことと車間距離を取ること」(前出・日本交通事故鑑識研究所)が大原則。
スピードの出し過ぎは死にも直結する。警察庁の犯罪科学捜査のための研究機関「科学警察研究所」のデータによれば、時速70キロを境に、運転手の死亡率は跳ね上がる。車の場合、70キロまでは約5%だが、80キロで約10%に倍増。
一方、バイクはさらに顕著で、70キロの約7%から80キロで約20%へ急上昇する。70キロは死の境目。胸に刻んでおいてほしい。

10月25日公開のvol.2に続く・・・。

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