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エボラ出血熱「日本上陸」カウントダウン

エボラ出血熱の拡大が止まらない。
今年の2月に西アフリカのギニアで感染者が発生したエボラ出血熱は、周辺国のみならず、海を超えてヨーロッパ、アジア地域にまで広がりを見せている。
今年の3月にはすでに23人の死亡が確認されたギニアでは、国家非常事態委員会を起ち上げ出入国者の厳しい健康チェックを行なうなど、拡大対策を実行していた。また近隣国でも空港での健康チェックを行なうなど、感染拡大を防ぐため、水際作戦も実行されていた。そのため5月にはギニア国内の状態も改善に向かっていたのだが、5月下旬になると感染者数が増加。6月にはついに隣国のリベリア、シェラレオネでも感染者が急増してしまう。さらに7月にはリベリアから1000キロ以上離れたナイジェリアの最大都市、ラゴスでアメリカ国籍を持つリベリア人男性が感染、死亡してしまった。

そして8月に入ると先の4カ国での合計死亡者が800人を超え、感染の拡大は一気に広がっていった。なんと今月9日には、ドイツでシェラレオネから帰国した男性が感染の疑いが認められて緊急入院。さらに10日には香港でナイジェリアから来た男性がやはり感染の疑いありとして緊急入院となったのだ。西アフリカから始まった感染拡大が、ヨーロッパ、アジアにまで広がったのである。この状況に対し世界保健機構(WHO)は8日、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言、国境なき医師団は「制御できない状況だ」と声明を発表している。また日本の外務省は、ギニア、リベリア、シエラレオネに対し、「渡航延期勧告」と「退避検討勧告」を出し、JICA(国際協力機構)も3カ国駐在の20人を一時的に撤退させた。

もともと感染力の強いエボラ出血熱だが、ここまで拡大したのには、現地の衛生状況や習慣が影響しているといわれる。まず最初にウィルスの宿主であるコウモリを食べる習慣があることから、感染が発生。さらに葬儀の際、遺体に触れる習慣があることから感染が増加。そして水が不足しているため手を洗うことができないため、急速な拡大が起こったといわれてる。また不衛生な状況は医療現場でも変わらず、治療にあたっている医師や看護師にも感染者が発生しているという。

これまでの死亡者はギニア、リベリア、シエラレオネ、ナイジェリアの4カ国で1145人(8月13日時点)。さらにスペインでリベリアから帰国した男性の司祭が死亡し、ヨーロッパで初めての死者が出てしまった。まさに史上最悪の大流行となっているのだ。この状況に対しWHO専門員会は、開発段階の治療薬やワクチンを使用することを承認。また日本の富士フィルムホールディングス傘下企業、富山化学工業が開発したインフルエンザ治療薬が治療薬として有効とのことで、アメリカ食品医薬局が使用を検討している。これらの取り組みで、拡大が食い止められることが期待されている。

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