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ついに始まった東京五輪バブルの正体 本当に儲かる人 損する人 vol.2

[週刊大衆09月30日号]

タクシー業界では"逆経済効果"を懸念する。
「もちろん、景気回復でタクシーに乗ってくれる人が増えればいいですよ。ところが、客が増えず、五輪特需で道路工事が増えて渋滞がひどくなったら、逆効果です」(中堅タクシー会社)

実際にハンドルを握る運転手も、こう吐き捨てる。
「東京五輪?迷惑もいいところだよ。だって、猪瀬(直樹)都知事が、五輪に合わせて地下鉄やバスを24時間運行するって言ってたじゃない。それでなくても深夜の長距離客がいないのに……。外国人客?ダメダメ、彼らはみんな公共交通機関を使って、タクシーなんか使わないよ」

歓楽街でも明暗は分かれた。
飲食業では、前述のように期待の声も聞かれる一方で、深夜営業の居酒屋店主は、こう漏らす。
「終電を逃したから朝まで、というウチの主力のお客さんがいなくなっちゃうかもなあ……」

風俗業界は戦々兢々(きょうきょう)。
「"浄化作戦"がいつ行われるのか同業者とはいつもその話題です。それに我々の業界は、そもそも外国人対応はしていないしね」(都内の風俗業者)

本来なら、"儲かる"側のホテル業界関係者も不安を覗かせる。
「先のロンドン五輪では、開会式からしばらくの間、ロンドンの滞在客が3割ほど減ったんです。ホテル代も高騰したし、一般観光客が五輪の混雑を嫌い、ほかの国へ逃げたためです」

実は、絶好調の建設現場にも、こんな声がある。
「いまがよくても、いつどうなるかわからない。だから若い連中には言ってるんだ。そのときのために副業を持っておけって」(鳶職(とびしょく)の男性)

前出の経済評論家・杉村氏は、五輪特需の危うさをこう指摘する。
「公共工事の財源をどう捻出するか。仮に消費税を5%から10%に引き上げても追いつきません。危機的な財政運営が続き、ガクッと経済が失速しかねません」とはいえ、56年ぶりに日本で開催される夏季五輪。

賛否はあるが、アスリートたちには励みになることは間違いない。

ぜひ巷(ちまた)の鬱憤(うっぷん)を晴らす過去最高のパフォーマンスを発揮してほしい。

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