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高層ビルもなぎ倒す!? 風速100メートル超巨大台風「日本襲来」の恐怖 vol.1

[週刊大衆09月16日号]

8月12日、高知県四万十市で気象庁観測史上最高の41℃を記録したのを代表に、今年の日本列島は、平安時代以来といわれる「千年猛暑」に襲われた。
「ところが一転、8月中旬から下旬は、ゲリラ豪雨が各地で甚大な被害をもたらしました。まるで、熱帯地方かと錯覚するような状況です」(全国紙社会部記者)
だが、今年の"超異常気象"は、これだけに止まりそうにない。
これから台風シーズンがやってくるが、沖縄近海はかつてない異常高温になっているからだ。
「通常、日本の南海上で台風が発生しても、日本列島に近づくにつれ、海水温が下がり、それとともに台風の勢力も衰えます。ところが、近年は日本列島付近まで高温のため、台風の勢力が衰えない傾向があります。ましてや今夏は、かつてない高温ですからね」

こう警告するのは、『面白いほどよくわかる気象のしくみ』(日本文芸社)などの著書もある科学ジャーナリストの大宮信也氏だ。

沖縄気象台発表(8月16日)によれば、沖縄近海の広い海域で海水温は31℃以上を記録。
これは観測データのある85年以降で最も高いものだという。
「あまりに高温のため、沖縄近海のサンゴ礁の死滅が心配されました」(在沖縄の全国紙記者)

この前代未聞の高温の海水が、巨大台風=スーパー台風を作り出すという説がある。
事実、09年8月には、名古屋大学の坪木和久准教授(気象学)が、地球全体の海水温上昇の影響で、今世紀末には風速67メートル以上の「スーパー台風」が複数発生するとの予測を発表している。

これが凄まじい。
「この風速67メートル以上という数値ですが、瞬間的には100メートル(瞬間最大風速)に達してもおかしくないのです。瞬間風速70~80メートルでも木造家屋は破壊され、車は吹っ飛ぶ。この半分程度の風速でも樹木、電柱や街灯も倒れるほどの威力です」(気象予報士)

この規模(風速67メートル以上)の台風になると、死者行方不明者約5000名と日本で最大の被害を出した伊勢湾台風(59年9月。住宅全壊約4万戸)など、過去には数例しかない。

しかし、前出・坪木准教授は12年6月、テレビの防災番組の中で「将来だけでなく、現在も(スーパー台風発生は)十分あり得る」と語っているのだ。
「スーパー台風が、もし東京湾を襲った場合、高潮などの浸水で、最大7800名の死者が出るとの予測も出ています」(前出・全国紙社会部記者)

スーパー台風で恐ろしいのは、高潮だけではない。
現代の都市部には、高くそびえる高層建築物が乱立。これが、スーパー台風の餌食になり得るのだ。

防災ジャーナリストで技術士の渡辺実氏が、「スーパー台風」並みのハリケーン・カトリーナ(05年。死者1300名以上。最大風速78メートル。瞬間風速90メートル)が襲来した米国・ルイジアナ州の現場を視察した際の感想をこう語る。
「高層ビルの窓ガラスが割れているのが目につきました。強烈な風によって巻き上げられた小石などの飛散物が当たったためだと思われます」

ハリケーン被害を想定した米国ですらこの惨状なのに、日本の高層ビルは飛散物に対する防御策が取られていないという。
「丸の内や六本木、青山などには、デザイン重視で総ガラス張りのビルも多い。危険性は高いんです」(前同)

高層ビルには強化ガラスが使用され、高層階ほどガラスも厚いので大丈夫との見方もある。
しかし、カトリーナで大半のガラスが割れた米国・ニューオリンズ市内の高級ホテル『ハイアット・リージェンシー』の惨状を見た日本建築総合試験所の西村宏昭部長が、09年に窓ガラスの衝撃試験を実施。
強化ガラスでも、2グラムの鋼球にも耐えられないとの結果が出ている。

「スーパー台風」で、高層ビルの割れた窓ガラスが巻き上げられ、凶器となり降り注ぐ
――この恐怖が、現実として懸念されるのだ。

9月15日公開のvol.2に続く・・・。

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