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4億人貧困層の怒りが爆発!格差暴動で「中国沈没寸前」 vol.1

[週刊大衆09月23日号]

経済発展著しい中国を代表する都市のひとつである四川省成都市。

その市内を走行中のバスで陰惨な事件が起きたのは、8月25日午後9時のことだった。
乗車していた男(41)が、いきなり刃物を取り出し、大勢の乗客がいる車内で振り回したのだ。
運転手は急ブレーキを踏み、乗客は車外へと脱出。
だが、この男もバスから飛び降りると、今度は通行人を次々と襲っていった。

男に刺された被害者のうち、死者は4人、重軽傷者は11人。
血まみれの現場で意を決した市民らが男を取り囲むも刃物を振り回し続け、結局、駆けつけた警察官の銃撃によって、ようやく惨劇は幕を閉じた。

通信社記者が話す。
「当局の発表によれば、犯人は経済的な問題で家族と喧嘩したことが原因で暴れたとしています。それ以上は明らかになっていませんが、現在、中国では、このような貧困を原因とする事件が増えているんです」

この事件に先立つ6月7日にも、福建省厦門(アモイ)市内を走るバスを舞台に、悪夢というほかない事件が起きていた。

犯人の男(60)は、乗客90人の満員の車内で突如ガソリンを頭から被ると着火し、焼身自殺を図ったのだ。
バスは炎に包まれ、10分後に爆発。多くの乗客が巻き添えとなり、犯人も含めて47人が死亡、34人が重軽傷という最悪の事態となった。
「地元警察は男性の遺書や事件前に残したネット上の書き込みを公表しました。それによると、地元公安局が男性の生年月日を誤って登録したため、男性は年金がもらえず、生活苦に陥った。登録修正の陳情をしたものの、受け入れられずに犯行に及んだそうです」(前同)

2011年にGDPで日本を抜いて世界第2位の経済大国にのし上がった中国だが、その輝かしい成長の陰では、このように格差に苦しむ貧困層の実態があるのか……。

中国で、かつて弁護士として活動し、現在は日本で通訳をする朱有子(シュユーツ)氏が解説する。
「厦厦門市の60歳の犯人は農村部出身でした。中国の経済が発展したとはいえ、農村部はその恩恵を受けられず、生活は貧しいまま。そのため、農村出身者は都市部での就労を目指しますが、学歴もコネもないから、まともな仕事に就けず、屋台やバイクタクシーを無許可でやるしかない。しかも、中国では農村から都市部への住所変更を基本的に認めていないため、社会保障さえ受けられない」

つまりは、経済大国と言っても、それを実感できるのはごくわずかな人のみで、あやかろうにも、その手段は一般庶民には閉ざされているのが現状だ。

ある統計によれば、都市部と農村部の平均収入には3倍以上の開きがあり、農民の月収は日本円で6万円にも満たないという。

そして、このような社会的弱者の生活をさらに苦しめるのが、警察や役人の横暴だ。
庶民に傲慢な態度を取るばかりか、摘発逃れのワイロを要求し、思いどおりにならなければ、暴力まで振るうというのだ。

そうした横暴に不満を爆発させた典型が、7月21日に起きた北京空港での自爆テロ事件である。
山東省の農村部出身の車イスの男(34)が空港の到着出口付近で自分の"主張"を書いたビラを撒くと、手製の爆弾を爆発させた。

大勢の旅行客が行き交う空港が煙で満たされ、騒然となるなか、男は逮捕。
爆発によって、男は片腕を切断することになった。
「彼は、過去に都市部でバイクタクシーの出稼ぎをしていました。その走行中、取締りを行っていた治安当局者7~8人に転倒させられると、なんと、鉄パイプで殴るなどの暴行を加えられ、半身不随の大けがを負わされた。政府に訴えたものの、相手にされず、空港で撒いたビラには、その不条理な現実が綴られていました」(全国紙外信部記者)

9月17日公開のvol.2に続く・・・。

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