日刊大衆TOP プチ鹿島

阪神の次期監督、「ミスターX」探しを楽しみたい。

2014-09-13

プチ鹿島の連載コラム 「すべてのニュースはプロレスである」

プロ野球のペナントレースが終盤になってきた。ということは、そろそろアレの到来でもある。「ストーブリーグ」というやつ。ストーブが必要となる季節、つまりプロ野球のオフシーズンのことで、来年の監督人事やドラフト&FAでの注目選手の去就が毎日記事になる。私などはストーブリーグこそスポーツ紙を熱心に読んでしまう。

というのは、野次馬精神がもっとも刺激される季節だからだ。かつてのプロレス誌(紙)を読むのと同じワクワク感がある。「まだ発表されてない“ミスターX“って誰だ?」という正体探しの楽しみ。昔ジャイアント馬場のパートナーが「ミステリアスパートナー」と告知され、いったい誰かとファンは盛り上がった。マスコミで発表された「影絵」は明らかに外人なのだが発表されたらラッシャー木村だったことがある。この落差も味わい。想像との答え合わせ。

今週ストーブリーグで盛り上がりを見せ始めたのは「阪神次期監督」ネタだ。和田監督続投が発表されたとたんズルズルと負けだし、ついには「続投白紙」となった。この時期鉄板のやつ。

で、東スポは11日の記事で「阪神・金本監督浮上」と書いた。「阪神を変えた男」としてOB、財界、選手からも待望論が出ているという内容。

一方、日刊ゲンダイは10日に「囁かれはじめた岡田彰布氏“再登板” 」をぶち上げた。辛口だが実績のある岡田しかいないのでは?という関係者のコメントを紹介している。

日刊スポーツも12日に「次期候補として、元監督の岡田彰布氏(56)や金本知憲氏(46)、矢野燿大氏(45)ら有力OBの名前が浮上。和田監督の続投も選択肢に入れ、慎重に選定作業を進めていく方向だ。」と伝えた。

ファンにとってもあーでもないこーでもないと話せる格好のネタだ。


監督人事の報道を楽しむうえでひとつ重要なのが「最初に出た名前は消えてゆく」パターンだ。もし阪神の監督が本当に代わるのなら、まだ名前が大々的に出てない「掛布」とかも怪しい。いわゆる観測気球を阪神球団があげているのだ。

「観測気球」がもっとも巧みなのは星野仙一だと言われている。親しい記者に記事を書かせ、世の反応をうかがうという手法。阪神監督時代も、巨人の監督になりかけた時も、星野の情報戦の強さが目立った。

そういう意味で注目なのが「星野監督、今季限りで辞任へ 体調不安」というデイリースポーツの記事(9月8日)だ。

これがほんとならスクープだが、一方で「星野が世論の反応を見ている」と書く他のマスコミもあった。あくまで私の推測だが、この記事を出したのが阪神情報に強いデイリーというのが興味深い。星野は阪神の監督、GMをやったからまだ仲の良い記者はいるはずだ。この情報を流し、本当に世論の反応を見ているのかもしれない。

少なくとも石破茂よりは情報戦が強そうな星野仙一。監督退任したら政治家転向がいちばん合ってると私は思っています。


プチ鹿島
PROFILE
1970年5月23日生まれ。お笑い芸人。オフィス北野所属。時事ネタを得意とする芸風で、新聞、雑誌などにコラムを多数寄稿。ラジオ番組「東京ポッド許可局」(TBSラジオ)、「荒川強啓のデイキャッチ」(TBSラジオ)、「キックス」(YBS山梨放送)ほか、TVや映画など多方面で活躍中。





「教養としてのプロレス」(プチ鹿島/双葉社)
2014年8月7日発売 新書判304ページ





今もっとも注目すべき文系芸人・プチ鹿島氏による初の新書が双葉社より発売! 「どの週刊誌よりも売れていた」という90年代黄金期の週刊プロレスや、伝説の編集者・井上義啓氏の週刊ファイトなどの“活字プロレス”を存分に浴びた著者による、“プロレス脳”を開花させるための超実践的思想書。 「半信半疑力を鍛える」「グレーゾーンを許容する」「差別に自覚的になる」等々、著者が30年以上に及ぶプロレス観戦から学びとった人生を歩むための“教養”を、余すところなく披瀝。すべての自己啓発本やビジネス書は、本書を前に、マットに沈むこと必死!

ブログ:http://orenobaka.com/
ツイッター:@pkashima

大衆のオススメ


オススメタグ


人気記事ベスト10


日刊大衆公式チャンネル


Copyright(C) 日刊大衆 Futabasha Publishers Ltd. All rights Reserved.