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傍聴人も思わず「え~っ!? 」ヘンテコ交通裁判実例集 vol.02

[週刊大衆02月03日号]

Case2-アルコール検知器の不正確さが露呈取締り警察官「トンチンカンな証言」

被告人は飲食店経営の50代男性。閉店後の帰宅時に酒気帯び運転で検挙された。
「再検査してくれ」とモメているうちに逮捕され、刑事裁判となったのだが、被告人はアルコール検知機に不備があるとして譲らず……。

どんどん厳罰化が進む飲酒運転。
現在は、アルコール数値0・15ミリグラムを超えたら違反点数13点で、一発免許停止となる。

ドライバーにとっては死活問題なだけに数々のトラブルが起こるが、この裁判はまた一風変わった論争となった。

被告人(以下=被)「検査方法に不備があると思うので、全面的に闘います!」

被告人は、ラーメン店を経営しており、深夜12時頃に閉店するとサワーやビールを引っかけながら後片づけをし、車で帰るのが日課だった。

その日も、同じように車で帰る途中、飲酒検問に遭遇。
「被告人の証言によれば、"半年前に同じ検査を受けたときは、0・1ミリグラムだった"とのことで安心していたら、今回はなんと0・5ミリグラムの数値が。いつもの量を飲んで5倍の数値が出れば、納得いかない気持ちもわからなくありません」

被告人は再三にわたり、再検査を願い出たが認められず、そのうち、ついに逮捕されてしまった。
「酒気帯びの罰則は重いだけに、"もう1回検査してくれ"と頼むドライバーは多いんです。しかし、私の知る限りでは絶対に再検査しない。なぜだろうと、いつも疑問でしたね」

それが思わぬ形で判明(?)したのが、3週間後、飲酒検査を行った警察官が証人出廷した公判だという。

かなり緊張している警察官に、被告人の弁護人がこんなことを尋ねた。
弁護人(以下=弁)「再検査は絶対に許さないという取り決めがあるんですか?」
警「それはもう……もう1回はやりません。機械の正確性を保つためです。もう1回測ることはできません。機械の正確性を保つため、2回の検査はできません」

「ご丁寧にもビシッと同じことを2回繰り返していましたが、さっぱり意味がわかりません(笑)。弁護人も、"直前に検査したアルコールが残るから正確に測れなくなる"と思ったのか、それ以上は追及せず……。しかし、ンなこたぁない! このとき使用された検知機の取扱説明書を取り寄せましたが、呼気を入れた風船を外し、リセットスイッチを押せば、前の数値関係なしに新たに次の検査ができます。ひと晩に何件も取り締まっているのを見れば明らかです」

では、警官の証言は、どういう意味なのだろうか。
「あの証言が意味するのは、2回測ったら検査値が異なってしまうということでしょう。つまり、装置の正確性は(違う数値が出ないように)1回の検査で保つ。そうとしか聞こえません」

酒気帯び運転は悲惨な事故を招く可能性が高く、重罪であることは間違いない。
「しかし、こんないい加減な機械での検査で、厳罰化されていくのは問題です。結局、求刑は罰金30万円、判決は罰金25万円でした。しかも、飲酒検査の正確性は言及されずじまい。弁護人も裁判官も、こんなトンチンカンな証言で公判を進めてしまうんです」

01月29日公開のvol.03に続く・・・。

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