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本誌記者が噴火から2週間の御嶽山で見た 自衛隊「決死の安否不明者捜査」活動

[週刊大衆10月27日号]

長野県と岐阜県の間にそびえ立つ標高3067メートルの霊峰・御嶽山が突如、噴火したのは9月27日11時52分のことだった――。
死者55人(10月8日現在=以下同)と、1991年に発生した雲仙普賢岳の噴火を超える、戦後最悪の火山災害となった。

現地に向かった本誌記者の取材に対し、地元の住民は溜め息混じりに話す。
「御嶽山では10月上旬に初雪が降ることも珍しくない。山頂付近では1・5メートルくらいの積雪になることもあるし、気温は氷点下だからね。雪の積もる3000メートル級の高山での捜索活動は、まさに命懸け。不明者の捜索は難航し、遺体も白骨化すれば、身元の確認は困難を極める。せめて家族の元に帰ることができれば……」

事態が逼迫(ひっぱく)するなか、捜索活動に当たる陸上自衛隊の働きぶりは、目を見張るものがある。

「10月1日、自衛隊の捜索チームは陸路とヘリによる空輸で、35人の安否不明者を搬送。当日は噴煙も上がっており、いつ噴火してもおかしくない危険な状況だっただけに、決死の救助活動だったと言えます」(地元紙記者)

だが、命懸けの任務に就く自衛隊の足を引っ張る"人災"というべき事態も。
「山頂付近にある地震計が故障していたという朝日新聞の報道で、9月30日は晴れにもかかわらず、二次災害を恐れた長野県が入山許可を出せなくなった。翌10月1日、自衛隊が山頂付近で心肺停止状態となっていた登山者ら35人を麓へ搬送しましたが、1日早ければ、事態は違っていたかもしれません……」(前同)

こうした逆風にも負けず、少なくとも9人いるとされる安否不明者(10月8日現在)に対し、自衛隊が新たな装備を準備したのを、本誌は確認した。

「台風18号による大雨の影響で、火山灰に覆われた山頂付近の足元はぬかるみがひどく、ヘリがまともに着陸できない状態だそうで、対策として、ヘリにスキー板のようなものを装着させて山に向かっていきました。また、隊員たちは噴火や小さな爆発があった場合に噴石から身を守るため、金属製の盾を装備しているそうです」(救助関係者)

登山道などに限られていた捜索範囲を、山頂全域に広げた自衛隊。
冬将軍の到来で、さらに厳しさを増す御嶽山での捜索活動の無事を祈るばかりだ。

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