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第24回 すべての障がい者スポーツを”One of the sports”へ導くパイオニア  伊藤数子さん

2014-10-14

100年先まで残したい「超・人間カタログ」東京レジェンドNAVI

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すでにYahoo!ニュース等をご覧になり、ご存知かと思いますが、来る10月30日、国立競技場代々木第二体育館で、第5回東京ボーイズコレクションが開催されます。
第5回は、「ユニバーサル社会の実現」がテーマで、障がい者アスリート”チャレンジド・アスリート”がファッションショーに6名も登場します。しかも”字幕”つき!
これは前代未聞なことです!

10月8日に財務省で、各省庁の事務次官の皆様が集まる勉強会が行われたのですが、今回のコレクションの主宰者として、私と大原英嗣社長もゲストとして参加して来ました。
各省の事務次官の皆様の前でスピーチした内容は、ユニバーサル社会の実現に向けた「ファッションとスポーツのコラボレーション」。
「東京ボーイズコレクション」は日本最大級のメンズ・ファッションショーであり、第5回目となる今回は「ユニバーサル社会の実現」をテーマに、多くの出演者とともにパラリンピックで活躍する「チャレンジド・アスリート」の皆さんが、鍛え上げられた素晴らしい身体で表現者として出場します。世界に向けて発信されるメンズ・ファッションとアスリートのコラボレーションについて、と、またその意義について、詳しくお話させて頂いたんです。

そのとき、同じくゲストとして参加したのはが、今回取材させて頂いた伊藤数子さんなんです。彼女は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会顧問で、総務省情報通信審議会専門委員であり、NPO法人STAND代表理事もつとめておられます。

「伊藤さん、今回、私の連載インタビューの取材を受けて下さって有難うございます。」
「こちらこそ、楽しみにしてます。宜しくお願いします」
「伊藤さんは、どうしてチャレンジドに関わるお仕事をされていらっしゃるんですか?」
「最初はね、車椅子陸上競技の観戦がきっかけだったんですよ」
「そうなんですか?」
「そうなの。生まれてはじめて車椅子の人と挨拶してね。最初は緊張してたんだけど、普通に会話できた時になんだか嬉しい気持ちになってね。2003年に、ご縁で電動車椅子サッカーの競技をインターネットでライブ中継したんですよ」
「それからもう10年以上…。本当に草分け的な存在なんですね。ところで、伊藤さんが思う”東京”の魅力とは何か、よろしければお聞かせください」
「そうだな~。私、元々、金沢に住んでたし、金沢で仕事してたのね。ただ東京へはもちろん打ち合わせに行ったりしてたんだけど、ただどこかの場所で打ち合わせしているだけでは東京の街に接したことにはならないと思ったの」
「どういうことですか?」
「自分が自ら、”東京”と言う街に身を置くことが重要だと思うのね。半日でも良いの。見たものに触れるとか、その場所に行くとか。目的意識を持って街の魅力を感じとることが大切なんだと思うの。可能性があるし、やったらやっただけ成果が出る街が東京だと思うから。何もしなければしないで済ませることが出来るけど……。それは非常にもったいない気がする。色々な人がいるということ。自由な発言が出来る場所で、物事にとらわれないで生きていけること。様々なことが様々な形で許容されてる街が”東京”だと私は思いますよ。」

伊藤さんは、ウェブサイト「挑戦者たち」の編集長として障がい者スポーツの魅力を配信したり、スポーツイベントや体験会も開催しています。
「色々とお聞きしたいことがあるんですが、こうした活動を精力的にされている中で、何かエピソードありますか?」
「そうですね~。色々ありますが、私ね、チャレンジドの競技大会をインターネットで中継した時に、ある人が私に寄ってきて、目の前で”お前ら、障害者をさらしものにしてどうするつもりだ”と言って去っていったの」
「なにそれ?ビックリですね!?」
「正直ビックリしちゃったの。でも、その時、色々考えたのね。”さらしもの”と言う言葉を使うこと自体、言った人が、障害者を区別、差別してるんだと思うの」
「私もそう思います。」
「普通のスポーツ競技をインターネットでもテレビでも中継しても何も言われないのに、障害者を中継したら”さらしもの”だなんて。言葉をかえれば、”さらされてはいけないもの”だと言ってるのと同じ。特別なもの、区別されてるものだと言ってるようなものだから、そんな社会を変えたいと真剣に思いました。それに答えを出したいと思いました」

伊藤さんの話を聞いて、普段考えもしないような発想や気づきを毎回頂きます。
勉強会で、「高齢者の先輩が障害者(チャレンジド)」と言うお話がありました。
私たちも、もしかしたら、いずれ体に障害を持つ日が来るかも知れません。
社会は、これから、本当に変わると思います。
変えたい!変えよう!と熱意を燃やす人が入り限り、2020年の東京オリンピック・パラリンピックが開催されるまでに、ビックリするくらい”日本”と言う国が良い形に変わっていることと思います。
色々な人が住みやすく、差別や偏見がない街、国、人作りに関して、今からでも考え、行動することが必要だと改めて思いました。

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伊藤数子さん編集長
障がい者スポーツの魅力”挑戦者たち”
http://www.challengers.tv/

※文中の”チャレンジド”とは?
Challenged(チャレンジド)というのは「障害を持つ人」を表す新しい米語「the challenged (挑戦という使命や課題、挑戦するチャンスや資格を与えられた人)」を語源とし、障害をマイナスとのみ捉えるのでなく、障害を持つゆえに体験する様々な事象を自分自身のため、あるいは社会のためポジティブに生かして行こう、という想いを込め、社会福祉法人であるプロップ・ステーションが1995年から提唱している呼称です。



寺西一浩(てらにし かずひろ) プロフィール
1979年10月2日生まれ
3歳で、女優・山岡久乃に見初められ子役として活動。慶應義塾大学法学部卒業。慶應大学在学中に出版したエッセイ『ありがとう眞紀子さん』が話題となり文壇デビュー。
その後、24歳の時、業界最年少で芸能プロダクション、株式会社トラストミュージックエンタテインメント代表取締役に就任し島倉千代子歌手生活50周年事業を成功させる。
その後は、小説家、プロデューサーとして活躍。著書に、「クロスセンス」「新宿ミッドナイトベイビー」「女優」、世界初電子書籍連載小説「Mariko」を配信。
2011年、「女優」が映画化されるにあたり、自身が監督デビュー。
「女優」は、第15回上海国際映画祭正式招待作品に選ばれ主演・岩佐真悠子とレッドカーペットを歩く。また、第25回東京国際映画祭、東京中国映画週間特別上映作品に選ばれ開幕式でグリーンカーペットを歩き話題となる。2013年、映画「東京~ここは、硝子の街~」を監督・脚本・プロデュース(出演:中島知子、田島令子他)。日本最大級の男性ファッション&音楽イベント「東京ボーイズコレクション」を大原英嗣氏と共に主催。ゴールデンバード賞主催。2014年、「新宿ミッドナイトベイビー」が映画化決定。


【関連書籍】
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