日刊大衆TOP 社会

2012年夏「原発ゼロでも電力は大丈夫」これだけの証拠 vol.1

[週刊大衆05月28日号]

暑さによる拷問をチラつかせ、我々に放射能のリスクを甘受させようとする国賊。
その魂胆はなんなのか?

北海道電力泊原発3号機が定期検査のため、5月5日深夜に運転を停止。
これにより、国内の稼働原発が42年ぶりにゼロになった。
「原発の再稼働については、安全性の面から地域住民らの反対も多く、昨年夏には佐賀県の玄海原発の再稼働が暗礁に乗り上げ、現在も福井県おおい町の大飯原発も地元や近隣府県から強い反発を受け、再稼働に見しが立たない状況です」(全国紙社会部記者)

野田佳彦首相も、原発の安全基準の見直しに舵を切ったが、そんななか、閣僚の発言が揺れ始めている。
「枝野幸男経済産業相も当初、“現時点では私も再稼働に反対だ”といっておきながら、その直後の会見では、“私個人の見解では決められない”と明言を避ける始末です」(前同)
その背景には、今夏の「電力不足問題」という大きな課題があるからだ。
だが、はたして、本当に電力は足りないのだろうか?

これに対し、真っ向から否定する声もある。
NPO法人『環境エネルギー政策研究所』は今夏の電力問題を分析し、先月、「原発を再稼働しなくても夏の電力は足りる」という報告書を公表しているのだ。
ちなみに同研究所の飯田哲也所長は、昨夏にも同様の著書を上梓している。
そこで本誌は、取材を申し込み、首席研究員である松原弘直氏に話を聞いた。
「あくまでも節電を前提にしていますが、昨夏並みの節電は基本的にできるはずだと考えています」
節電ができれば、原発ゼロでも夏の電力は足りるというのだ。

昨年の夏、東京電力管内で起きた電力不足騒動を思い出してみよう。
「最大消費電力がピーク時に約6000万キロワットという試算に対し、供給量が5500万キロワットと、500万キロワットの電力が不足するという話でしたが、実際には昨年のピークの日でも、5000万キロワットを越えることはありませんでした」(前出・社会部記者)

まさに、国民一丸となった節電努力の賜物だろうが、昨年は乗り切れた問題が今年は厳しいとは、いったい、どういうことなのか。
「昨年は原発が一部稼働していましたが、今年は動いていません。その点が大きな違いですね。また、今年の予測をするにあたって、政府、電力各社は、2010年の猛暑を前提にしており、気温の条件を厳しめに見ています」(前出・松原氏)

また、大飯原発の再稼働問題でもわかるように、特に関西電力管内の電力不足が深刻といわれるのは、なぜか。
「節電の取り組み方に関して、昨年、半ば強制的に電力制限をした東電管内は、定着率が高いと見られているのに対し、それを経験していない関電管内は低いと見られています。また、関電は原発への依存度が高く、4割程度の電力を原発で賄っていたんです。なので全部停止してしまうと、かなり対応が厳しくなります」(前同)
最悪を想定した予測を立てなければいけないため、厳しめの予想をするのは当然。
それを考えると、やはり乗り切るのは難しいようにも思えてくる。

しかし、環境問題評論家の船瀬俊介氏はこういう。
「供給量の試算の裏には、揚水発電を組み込んでいない、また、火力発電所をわざと休止していたという事実が後に発覚したんです」
揚水発電とは夜間などの電力需要の少ない時間帯の余剰電力を利用して、ダムに水を汲み上げておき、電力需要が大きくなる時間帯に、その水を導き落とすことで発電するもの。
「この2つをフルにカウントすることに加え、合計で原発60基相当ともいわれる大手企業の自家発電設備、供給が逼迫した際の電力各社による電力融通、そして国民の節電努力があれば、電力需要は十分、足りるんです」(前同)

05月25日公開のvol.2に続く・・・。

この記事が気に入ったら
をしよう

いいね!

@taishujpさんをフォロー

大衆のオススメ


オススメタグ


人気記事ベスト10


日刊大衆公式チャンネル


Copyright(C) 日刊大衆 Futabasha Publishers Ltd. All rights Reserved.