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第29回 散々通いまくって、お金を使いまくって、キャバクラの女子が落ちないって?

2014-11-05

天才CMプランナー グ スーヨンが教える「いいかげん学習法」


イラスト/グ スーヨン


その当時のオレは、
なんとかかんとかバイトで稼いで、
やっと女子のいるお店ってのにデビューしたわけだ。
女子のいるお店っていったって、
本州の西の端っこの下関っていう田舎町。
それも三十数年前。
そんなんだから、おおよその想像はつくでしょう。
スナックに毛の生えた感じのお店ですね。
その時代には、まだキャバクラというシステムのお店も存在してなかったし。

「おいグー、ちょっとこっちに来いっちゃ」
若いヤクザ風の男が、オレを呼んでる。
ばあちゃんの家に出入りしている若い衆だ。
オレは、口説きまくってる最中で、とっても忙しかったんだけど、
すぐにサッと立ち上がって、若い男の席に行った。
ほんの5mくらいの距離。

「なんすかねぇ?」
「すっ立っとらんで、ええけぇ、ここに座れっちゃ」
速攻で座りました。
「はい、なんでしょう?」
まさか、いきなり殴られたりはしないだろうけど、
とにかくオレは、ビビッておりました。

「こういう店の飲み方がのぉ、ぜんぜんなっちょらんのぉ」
通訳すると、
こういう女子のいる店での飲み方が、ぜんぜんダメだってこと。
「なっちょらんですか?」
「ぜんぜんなっちょらん」
「すんません」
速攻で謝っときました。
「デレデレとなぁ、必死で女を口説きよったらのぉ、みっとないやろうが」
「はい」
「居酒屋行ったら、もっと安う飲めるやろう、それなそい、なんでこんな高い店に来るんか? その理由っちゅうのを分かっちょるんか?」
「はい、女の子を落とせるかなぁ〜って」
「そうやろ、その通りぃや」
「そしたら、なんで女を口説いたらイケンのですか? あ、デレデレ口説いとるのがイケンですね?」
「デレデレとか、そんな態度のことを言うとるんやない、ぜんぜん違うっちゃ」

ちょっとコンフューズしてきましたね。
ここで簡単に整理しましょう。
こんな高いお店に来る理由は、女の子を落とすため、
なのに、女の子を口説いてはイケナイ、
と、このヤクザ風の若い男は言っているのですね。

「言うちょることが、よう分からんです」
「分からんかぁ、分からんやろう、そりゃ分からんけぇ口説いとるんやろうのぉ、ええか、
…男が高い金払うて飲むっちゅうのはよ、男の遊び方を磨くために高い金払っとるんじゃ」
「遊び方…ですか?」
「やけぇの、男を磨くんじゃ、そんでの、口説くんやないぞ、口説かれるようにならんにゃイケン
ピッキーン
オレの頭の中が、ショックで何かが弾けた気がした。
「それは、ど、ど、どうすりゃええんですか?」

その後、そのヤクザ風の男に、1つだけ遊び方っていうのを教えてもらった。
○お店で最初に口説くのは、女の子じゃなくて、黒服のトップを口説く。
○アフターも女の子と行くんじゃなくて、最初は男衆と行って仲良くなる。
○そうすると、店と信頼関係が築けるので、女の子たちが信頼してくれるようになる、で、そういう雰囲気を作り、口説かれるように、なんとなく話を進める。

後で分かったけど、その若い男はヤクザ風ではなく、ホンモノだった。

× 女の子を落としたい → 口説く → だいたい失敗
○ 店の人と信頼関係を築く → 女の子との信頼関係ができる → 口説かれる → 成功


そうですね。
こういう風に考えられるようになるための「いい加減な学習法」なんですよ!

簡単に言うとですね、
まず本質を探る気持ちがあってですね、
それからアイディアがあるんですね。



グ スーヨン(具秀然 gu suyeon) プロフィール
1961年、山口県下関出身の在日韓国人二世。
CMディレクターとして多くの話題作を手掛け、注目を集める。
1994年にGOO TV COMPANY ltd.設立。その才能は多岐に渡り、作詞家としての活動をはじめ、2001年には初の小説「ハードロマンチッカー」を刊行。小説家としても高い評価を得る。
2002年に2冊目となる小説「偶然にも最悪な少年」刊行。
ACC最高賞、ロンドンクリエイティブアワード他、受賞多数


グさんが手掛ける話題のタクシーCMをCheck!
『グとハナはおともだち』
動画一覧を見る

【CM作品】
・ケビン・コスナーのサントリーモルツ
・永瀬正敏の資生堂メンズスタイリングムース
・「脱いでもすごいんです」のTBC
・「パソコンできない人は亡びる」COMPAQ
・ジャン・レノのHONDAオルティア
・内藤剛士の「だって8時間だもん」SONYハンディカム
・ウルフルズの資生堂GERAIDOから堂本剛の資生堂GERAIDO
・鼻血を出した金城武のライフカード
・菅野美穂の「なにのもっかなぁ」サントリービタミンウォーター
・「ピンキリ」優香と加藤君のカーセンサー
・ひろみ郷の雪国まいたけ
・「あきらめましょう」を歌う華原朋美、伊藤蘭のポッカ
・金城武のLYCOS
・柳沢慎吾のピザーラ
・福山雅治のダイナブック
他、IBMのe-business、缶コーヒーのジョージア、ヤクルトジョア、ポラロイド、日本火災、DDIセルラー、うまかっちゃん、関西J-phone、九州J-phone、所ジョージのラビット、佐川急便、篠原凉子の「やばっグッときた」ORIXカード
など、お茶の間を騒然とさせる話題作多数。


【出演番組】
1995年:テレビ朝日の「えびす温泉」では、レギュラー審査員。
1998年:テレビ朝日ドキュメント「21世紀への伝言」で、現在活躍する在日韓国人クリエイターとして出演。
1999年:TBSの「情熱大陸」で、自身をドキュメントされた。
2010年:タクシーちゃんねる「グとハナはおともだち」
2013年:ベイFMレギュラー番組「接続したくない人たち」毎週月曜25時~


【手がけた作】
・内田有紀「baby's growing up」MTV
・槙原敬之「SPY」「どうしようもない僕に天使が降りてきた」MTV
・チャー「SMOKY」MTV
・ウルフルズ「まかせなさい」MTV
・内田有紀のアルバム「愛のバカ」「nakitakunalu」プロデュース
・ポッカのCMソング「あきらめましょう」や田原俊彦、林明日香、ラグフェアなどの作詞を手がける。

2001年3月:初の小説「ハード・ロマンチッカー」刊行
2002年6月:「偶然にも最悪な少年」刊行
2003年9月:初監督映画、「偶然にも最悪な少年」全国東映系ロードショー。主演 市原隼人、中島美嘉主演
2005年:韓国プチョン国際ファンタスティック映画祭に審査員として招かれる。
2007年5月:映画「プルコギ」全国公開。主演 松田龍平、山田優
2010年1月:テレビ東京「ジロチョー清水の次郎長維新伝」監督
2011年11月:映画「ハードロマンチッカー」全国公開。主演 松田翔太


【2015年公開予定のグスーヨン監督映画が現在企画進行中】
プルコギ 偶然にも最悪な少年 ハードロマンチッカー 偶然にも最悪な少年

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