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各国リーダーはいまこそ「プロレス・スターウォーズ」を読むべき!

2014-11-15

プチ鹿島の連載コラム 「すべてのニュースはプロレスである」

日本代表「侍ジャパン」とMLBオールスターの試合がおこなわれている。片や、北京での「APEC」では各国のリーダーが集まって一大イベントとなっていた。

そんなグローバルな競争・対決社会をすでに30年前に描いたマンガがある。それが「プロレス・スターウォーズ 」という作品だ。1984年から1987年まで「フレッシュジャンプ」で連載され、単行本として11巻まで発売された。原案・原康史、漫画・みのもけんじ。

この作品が始まった時代背景をおさらいすると、1984年は馬場も猪木もまだ元気で全日VS新日の興行戦争の真っ最中だった。「和平」などありえない。そんな殺伐とした時期に、この作品では日本マット界にアメリカプロレス界が乗り込んでくるという設定。プロレス市場が成熟している日本に魅力を感じたアメリカプロレス界が「進出」してきたのだ。

迎え撃つ日本勢。アメリカ側にもプライドがある。「プロレス・スターウォーズ 」には夢とロマンがあふれていた。現在のワールドカップやWBCのような興奮をいち早く味わえたのである。

いま読み直すと「プロレス・スターウォーズ 」は「預言書」と断言できる。たとえばTPP。これは国の枠を撤廃するグローバリズム。つまり、力の強いものだけが競争に勝ち残る「思想」。コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、サトウキビ・・・。みのもけんじ先生は30年前にプロレスという「聖域」をめぐる戦いを描いたと考えればよい。

いや、こういう政策以外でも「トップ同士の激突」を描いたのもこの作品であった。日米それぞれの思惑があるのだが、トップレスラーたちは毅然とふるまった。

それに比べ最近の各国リーダーのふるまいはスケールが小さくなっていないだろうか。安倍首相と中国の習近平国家主席が握手をしたときの習近平のあのぶ然とした顔。その安倍首相だって最近の国会のふるまいにはイライラが隠せない表情がうかがえる。各国のリーダーはいまこそ「プロレス・スターウォーズ 」を読むべきなのだ。ついでにオバマも。

この伝説的な作品は30周年経った今でも熱く読まれている。来週21日(金曜)の夜には『プロレス・スターウォーズ』生誕30周年を記念し、長年の愛読者との初のトークショー&交流会が開催される。この作品のマニアであるプロレスラーの大谷晋二郎氏も来る。ついでに私もゲスト参加させてもらう。今週木曜夜にニコ生で前夜祭的な番組をやったのだが、熱いコメントが殺到した。

ぜひ本番のイベントに来てほしい。ここでしか聞けない話もあるはずだ。

・『みのもけんじのプロスタナイト!!~ プロレス・スターウォーズ 生誕30周年記念 ~』
http://tcc.nifty.com/cs/catalog/tcc_schedule/catalog_141016204718_1.htm


プチ鹿島
PROFILE
1970年5月23日生まれ。お笑い芸人。オフィス北野所属。時事ネタを得意とする芸風で、新聞、雑誌などにコラムを多数寄稿。ラジオ番組「東京ポッド許可局」(TBSラジオ)、「荒川強啓のデイキャッチ」(TBSラジオ)、「キックス」(YBS山梨放送)ほか、TVや映画など多方面で活躍中。





「教養としてのプロレス」(プチ鹿島/双葉社)
2014年8月7日発売 新書判304ページ





今もっとも注目すべき文系芸人・プチ鹿島氏による初の新書が双葉社より発売! 「どの週刊誌よりも売れていた」という90年代黄金期の週刊プロレスや、伝説の編集者・井上義啓氏の週刊ファイトなどの“活字プロレス”を存分に浴びた著者による、“プロレス脳”を開花させるための超実践的思想書。 「半信半疑力を鍛える」「グレーゾーンを許容する」「差別に自覚的になる」等々、著者が30年以上に及ぶプロレス観戦から学びとった人生を歩むための“教養”を、余すところなく披瀝。すべての自己啓発本やビジネス書は、本書を前に、マットに沈むこと必死!

ブログ:http://orenobaka.com/
ツイッター:@pkashima

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