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霧の摩周湖より視界不良…中国 猛毒大気汚染は「日本技術頼み」

[週刊大衆01月20日号]

昨年12月6日、中国の上海ではPM2・5(微粒子状物質)の平均濃度が、1立方メートルあたり610マイクログラム、と過去最悪の事態となった。

大気汚染が進む中国国内でも汚染がひどいのは、北京、上海などの都市部と、工場が集中する河北省一帯。
こうした地域では、日本製の空気清浄機が飛ぶように売れているという。
「日本のメーカーの中には、現地生産する企業も出てきていますが、ラインを増やして生産を倍にしても追いつかないほどです。これは当然です。中国製の空気清浄機は性能に関する統一基準がないし、すぐ故障するからです。どれほどの清浄効果があるのかもわかりません」(上海在住の日本人商社マン)

中国の深刻な大気汚染の惨状は、ご存じのとおり。
急激な工業化によって、石炭・石油などの化石燃料、車の排ガスなどさまざまな汚染物質が、野放図に垂れ流された結果だ。
「いま中国で進んでいる大気汚染は、人類が経験したことのないほどのものです。中国政府もようやく重い腰を上げ、昨年9月、50億元(約804億円)を投じて汚染対策に取り組み、2017年には汚染物質を10%削減する、と発表しましたが、時すでに遅しですよ」(前同)

この発表直後の10月1日には、上海でPM2・5の平均濃度が1立方メートルあたり250マイクログラムと、6段階の汚染指数で最悪の状態を記録。
「いまや上海では、前が見えない日も。誇張でもなく、北海道の"霧の摩周湖"より視界不良なんですよ。前が見えないため、自動車事故も多発しています」(通信社の上海特派記者)

大気汚染は、寒さの厳しい冬場に悪化するという。
「中国ではいまだに石炭を燃やして暖を取る家庭が多く、毎年冬場は、石炭を積んだトラックがひっきりなしに走っています。だからPM2・5が激増するんです」(前出・商社マン)

大気汚染で怖いのは、呼吸器など身体への影響だ。
「昨年、中国環境保護省は、『化学物質の環境リスクと管理計画書』を発表しました。この中で、"がん村"の存在を初めて認めたんです」(前出・記者)

また、中国共産党の機関紙『京華時報』は、全国24省72カ所で実施した調査で、1年間で312万人ががんを罹患したと報じている。

なかでも、大気汚染による影響が強いとされる「肺がん」が一番多かった。
もはや待ったなしの中国の大気汚染。
打つ手なしの状況に、中国政府は日本の環境技術に熱い視線を送っているという。
「石炭火力発電向けの脱硫装置を製造している三菱重工や川崎重工。車の排ガスを濾過する特殊装置では日本ガイシ――こうした企業の世界トップ技術が、中国の汚染対策に役立つと見られています」(経産省関係者)

中国政府は日本に対する挑発をやめ、13億人民のため、日本政府に協力を依頼するべきではないだろうか。

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